ビューティー
恋が生まれるメイクの教え
14.Mar.2019

【神崎恵連載】vol.1「歳はとるもの」【もう、メイクを落としてもいいですか?】

vol.1「歳はとるもの」

新書籍『この世でいちばん美しいのはだれ?』を書きながら気がついたこと

今ちょうど、4月に刊行される新しい書籍のまえがきを書いていました。
今回の本のタイトル、『この世でいちばん美しいのはだれ?』。女ならだれもが知っているこの有名なセリフをテーマに書き始めたプロローグ。書きながら、面白い感情に気がつきました。

自分は「歳を取らない」と思っていた若い頃

幼い頃、この継母は悪そのものだったし、10代、20代と、このセリフを目にするたび、老けていく女の美への執念は恐ろしいなと思っていた。女は歳をとると怖い生き物に変わっていくんだと、当たり前のように、そして疑いもなく他人事だと思っていた。でも、今こうして、44歳になる歳にこのセリフを改めて目にし、ふと「この継母はどんな思いで毎日鏡に向かってこのセリフを言ってたんだろう?」なんて考える自分がいます。
若い頃は、そんなこと思いもしなかった。白雪姫にしろ、シンデレラにしろ、ちょっときれいな老けたおばさんは、若くてきれいな女にとことん悪な生き物だな、と。
いつだって自分の意識は、「若くて可愛い主人公」側だった。きっとそれは、自分はいつまでだって、「若い女」だと思っていたからだと思う。考えてみれば、ものすごく不思議なことだけれど、どこかで自分は「歳をとらない」と思っていた。
自分はいつまでも若くて、そこそこきれいなまま、時間を過ごしていけるのだろうと。

35を超えたあたりから気になり始めた自分の変化

なんでこんなことを思っていたのか?
――今となっては不思議でならないけれど、でもこれが若さの正体なのかもしれない。
根拠のない自信、根拠のない勢い、根拠のない強さ。若さが持てる特権。
でも、これが、35歳を越えたあたりから、ぽろぽろと崩れてくる。写真に写る自分の顔が、なんだかしっくりこなくなる。フェイスラインがもたついている気もするし、目も小さくなったような気がする。裸の自分をみても、なんだかウエストがぼやけてきたように思うし、今まで似合っていた服もなんだか可愛く着こなせなくなる。肌の透明感が薄れてきたり、シミが目立ち始めたり。そんな、明らかな変化が確認できるようになる。

自分の変化は周りからの認識の変化でもあった

自分で気がつく自分の中の変化。そしてある日、街中でのナンパやキャッチの声がけが、ティッシュ配りに変わり、目が合う男性の年代がぐんと引きあがる。
他人から認識される自分のポジションの変化。
ああ、わたしは、ちゃんと歳をとっているんだな、と実感してしまう瞬間。

どんな人も平等に歳を取る

ひとって、歳をとる。それはもう平等に。
いくら今、若かろうと、可愛かろうと、ちゃんとみんなおばちゃんになり、おばあちゃんになる。そんな当たり前のことを、この頃とても実感しています。
白雪姫の継母は、老いていく自分とますます艶めく白雪姫を比べて、普通にキツかったのかもしれないな。なんて、ちょっと気持ちはわからないでもないなと思えてしまうのです。
pattern_1

次ページ>>神崎さんが考える”いい歳の取り方”

30 件

キーワード

急上昇キーワード

新着記事

あなたへのおすすめ