「毎月ちゃんと生理が来ていたのに今月はなかなか来ない」……そう悩む月もありませんか? 普段はほぼほぼズレもなく予定通りに来ていたのであれば、なおさら不安になりますよね……。もしかして妊娠しているかも!? そこで今回は大阪美容クリニック 南 真実子院長に、生理が来ないときに考えられる原因から、対処法まで聞いてみました!
【目次】
生理がこない…考えられる原因って?
【ホルモンバランスの乱れ】
月経が起こるには、黄体ホルモンや卵胞刺激ホルモン、エストロゲンなど、いくつかのホルモンが必要です。このうちいずれかのホルモンが正しく分泌されないと、きちんと月経は起こりません。無月経の原因はホルモンバランスの乱れであることがほとんどなんです。
月経は、妊娠に適した環境を作るためのシステムといっても過言ではありません。ストレスやダイエットによる体重減少が起こると、「妊娠しては危険だ!」と脳が判断し、脳の視床下部からのホルモン分泌が低下し、月経がストップします。仕事や学校が忙しくストレスがかかった時に月経周期が乱れた、というのはほとんどの方が経験あるのではないでしょうか?
【婦人科系の疾患】
「多嚢胞性卵巣症候群」という婦人科系の病気である可能性も考えられます。
多嚢胞性卵巣症候群では排卵障害を伴うことがあり、プロゲステロン(黄体ホルモン)という女性ホルモンが十分に分泌されないことで月経異常をきたすことがあります。治療としては、プロゲステロンの補充やピルの投与をすることで月経は起こります。
【甲状腺疾患】
甲状腺機能亢進症や甲状腺機能低下症など、甲状腺の病気によって希発月経、無月経になることがあります。
続発性無月経の患者さんの約半数で甲状腺機能異常があったという報告もあり、無月経の原因を探るために甲状腺ホルモンの検査を行うことがあります。
【高プロラクチン血症】
乳汁を分泌するプロラクチンというホルモンが高くなると無月経になることがあります。プロラクチンとは脳の下垂体から分泌されるホルモンで、普通は脳の視床下部からのドーパミンによって分泌が抑制されています。このホルモンの分泌が過剰になると、卵胞の発育や排卵がされなくなり、その結果月経異常になってしまうのです。
【妊娠している可能性】
定期的な性交渉がある場合、妊娠している可能性があります。普段月経が周期的にきているのに、月経予定日から1週間を過ぎても月経が来ない場合は、妊娠の可能性を考えてください。尿検査をすることで妊娠しているかどうか検査することができます。
受精卵、胎児は子宮内膜に着床して成長するため、月経がおきて子宮内膜が剥がれ落ちてしまうと妊娠を維持できないので、月経は起こらなくなっています。
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