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【漫画】試し読み
16.Nov.2019

【マンガ試し読み】彼と暮らし始める時に知っておきたい「お金を増やしたいなら、新築マンションは買うな!」ってどういう事?【マンガでわかる シンプルで正しいお金の増やし方】

持ち家または賃貸の判断は家の値段次第

持ち家が得なのか、賃貸生活が得なのかは、雑誌などで人気のテーマの一つで「永遠のテーマだ」などと言う向きもありますが、答えは明確です。「家の購入を投資として考えた時に、家の価格が安ければ買うといいし、高ければ買わない方がいい」というのが普遍的な正解です。
 
自宅は自分が住むので「投資」として考えるのは違うのではないかと言う人がいますが、自分が住む家の購入は「たまたま自分が店たな子こ である不動産への投資」と同じです。自分が住んでいる物件であっても、転勤や転職、家族構成の変化、子供の都合、自分の健康問題といった様々な要素で転居が必要になる「空室リスク」がありますし、将来転売した場合に値下がりしていると損をする「価格リスク」があることも、投資用不動産と同じです。
 
投資としての損得を考える場合、自分が住んでいる不動産は「同程度の物件を自分が借りた場合の家賃」を稼いでいる資産だとして計算できます。この「稼ぎ」に対して、家の修繕等の費用、税金、ローン金利、「家賃」の値下がり、そして家を売却した時の損失などの「コスト」が十分見合うのかが、損得計算をする上での要素になります。しかし、将来の家賃を推定することも、さらに将来物件を売却する場合の価格を推測することも大変難しい。正確な損得計算はできないのが現実でしょう。
 
漫画の中でヤマザキハジメは、家賃の不動産価格に対する利回りを考えていて、「3%では足りないと思う」と話しています。
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著者である私は、Ⓐ各種経費を家賃の2割と見込んで0・8倍にした想定家賃に対する年間利回りが、Ⓑ固定の住宅ローン金利+リスク負担分3%+家賃の値下がり見込み年率1%、を上回る物件でないと「買うべきではない」というくらいの概算で不動産価格の高低を判断しています。
 
例えば月の家賃を25万円取れそうな物件の年間家賃は300万円ですが、Ⓐこれを0・8倍した想定年間家賃は240万円です。つまり「240万円÷物件購入価格」が、Ⓑ仮に、住宅ローンを1%の固定金利で組めるとするなら、その1%に、リスク負担分3%と家賃値下がり見込み1%を合計した5%(=0・05)を上回ることが条件になるので、妥当な価格は4800万円未満だと判断します(240万円÷0・05=4800万円)。この価格は、元の家賃の年間300万円に対しては6・25%の利回りだということになります。
 
同様に計算して、「リスク」の負担を相そう殺さいする投資利回りを「2%」だと考えた場合でも上限価格は6000万円です。これ以上の価格であれば、「何とも高い」と言いたいと思います。
 
ちなみに、年金基金などのプロ投資家が内外の株式に対して想定するリスク負担の対価(「リスクプレミアム」と呼ばれます)は4〜6%くらいです。
 
近年の不動産価格は、ここで考えたような条件を満たさないくらい高いことが多いので、不動産業者は、できるだけ低利の住宅ローン(変動金利である場合が多いでしょう)を元に月々のローン支払額を提示して、「払える額ではありませんか?」、「家賃と変わらないくらいの返済額です」と購入を勧めて来ます。そして、最後のひと押しとして第3話の業者が言っていたような、「将来は自分の持ち物になる支払い」と「自分の持ち物にならない支払い」を較べさせるセールストークをするのが常じよう套とう手段です。物件価格の高低を顧客に考えさせずに感情に訴えます。
 
そんな不動産業者に対抗して、顧客の側では、「当面払える額」で住宅ローンを組んだ想定で住宅購入の可否を検討させる罠に陥らずに、不動産の適切な価格と、自分にとっての適切な(分相応な)不動産購入価格を冷静に考えることが大切です。
 
なお、住宅ローンは、将来の金利上昇のリスクを考えると固定金利を基準に考える方が安全です。
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