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12.Oct.2018

“情報だらけ”な日常から離れ、日々をゆったり味わう時間を作ること『日々是好日(にちにちこれこうじつ)』

“情報だらけ”な日常から離れ、日々をゆったり味わう時間を作ること『日々是好日(にちにちこれこうじつ)』

なんとなく手持無沙汰になるとスマホを手に取り、フェイスブックを開いて、なになに、世の中ではこんなことが起きてるなんて、くうう頭に来る!あれ、**さんまた海外旅行に行って美味しいもの食べてる、羨ましいなあ、この人毎回超長いポエム書いてくるんだけど、いいね!ってしてあげたほうがいいんだろうか……とかなんとかそういうことは、もはや私たちの日常になっている気がします。私も原稿書かなあかんのに、ちょっとフェイスブックでも……と開いたら、知らないうちに1時間も過ぎていてうわああああ!っていう状況が、まさにイマココ((;^_^A)。
ついこの間、SNSをモチーフに書いた小説『静かに、ねえ、静かに』で著者の本谷有希子さんにインタビューさせていただいた時に、「なぜこのタイトルに?」とお聞きしたら、「SNSイメージした時に、ふとその言葉が出てきた」とおっしゃっていたのがすごく印象的でした。つまりたいして必要もないのに嫌でも流れ込んでくるSNSの情報に対して「ちょっと静かにしてほしい」ということなんですが、こういうのは本当に自分が意識的に絶ち切らないとどうにもならないものなんだろうなあと思ったり。
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さて今回ご紹介する『日々是好日(にちにちこれこうじつ)』は、何の気なしに茶道のお稽古を始めた大学生・典子の物語。私も茶道のお稽古を何度か体験したことがありますが、本当に様々なお作法があり、言われたとおりにやるだけで頭の中がぐるぐるになります。でもそのせいなのか、頭の中に詰まっていた「あの原稿をどうやって片づけようか」という煩悶が、いつのまにかどこか彼方にポーンとなくなっています。
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その合間に目に入るのは、例えば雨に濡れて光るアジサイをかたどった和菓子のキラキラだったり、真夏のお茶会で床の間に飾られた掛け軸の「滝」の文字から感じる水しぶきだったり、1月の庭に積もる雪の中から覗くナナカマドの赤い実だったりで、気づけば、ああそういう季節なんだなあ、と自分の思考がいつもとは違うチャンネルに入ってゆくのです。
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そんな具合に、典子にとって月二回のお稽古の時間は、様々に起こる様々な苦労――失恋とか死別とか、仕事のうっ憤とか――を、見つめなおし人生の味わいとして昇華してくれる時間となってゆきます。
今の時代に必要なのは、まさにこれかもしれません。お茶のお稽古、やってみたくなりますよ。
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『日日是好日』
(C)2018「日日是好日」製作委員会
文/渥美志保
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