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28.Sep.2018

「夫なしでは何もできない妻」と「夫なしでも何でもできる妻」は、どちらが幸せ?『かごの中の瞳』

「夫なしでは何もできない妻」と「夫なしでも何でもできる妻」は、どちらが幸せ?『かごの中の瞳』

もし目が見えなかったら。愛する人を見ることができないなら。私ならきっと「見えるようになりたい、見たい」と思うんじゃないかなと思います。でもその思いには、「いままで見ないですんでいたもの、見たくなかったものまで、見えちゃうことになる」という観点は抜け落ちているかもしれません。
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例えば結婚生活。もし自分の目が見えなければ、その生活は大なり小なり夫の力をかりることになるでしょうし、それがなければ生きていけないことが大前提であれば、夫がイケメンじゃないこととか、服のセンスが超絶ダサいこととかよりは、どれだけ献身的か、優しいかみたいなことのほうが大事。そもそも外見は見えないわけだし、周囲がそんな夫をどんな目で見ているのかもわからないし、他人の夫と比べることもできません。
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レストランンにいったとして、夫に「メニューにはカレーとハンバーグがあるよ」と教えてもらうとしましょう。「オムライスが食べたいんだけど、ある?」と聞いてみたら、「オムライスはないみたい」と言われる。でも本当のところは、夫がボンクラで、オムライスがあることに気づいていないのかもしれません。さらに言えば、「誰か」はオムライスがあることを重々承知なんだけど、なんらかの理由から、意図的に伝えていないということも……。
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でも「どちらが幸せか?」を考えてみると、ちょっと悩んでしまいます。もし目が見えていたら、「オムライスあるじゃん!」と夫のボンクラぶりにイライラするかもしれないし、「オムライスあることを何で言ってくれないんだろう…」と夫の意図を探って疑心暗鬼になってしまうかもしれません。でも見えなければ、私は夫を信じるしかないし感謝するのみ、そういうモヤモヤした感情とは無縁です。
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『かごの中の瞳』はそんな夫婦の物語。幼い頃の事故で視力を失った女性が、結婚した後に視力を取り戻すお話です。視力を取り戻し、自分の自由を楽しみたいと思う妻と、どこかでかつての妻を取り戻したいと思う夫。「モノが見えるようになったこと」はある種のメタファであるかもしれません。女性は、男性は、それぞれ何を求めて結婚するのか――そんなことをつい考えてしまう作品です。
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『かごの中の瞳』
(C)2016 SC INTERNATIONAL PICTURES. LTD

文/渥美志保
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