「箱根駅伝ってどこが面白いの?」「そういえばお正月にテレビでやってるよね」そんな人も大丈夫! 玲奈がビギナーを代表して、箱根駅伝の"レジェンドランナー"柏原竜二さんに素朴な疑問をぶつけてきました。 今さら聞けない箱根駅伝の基礎知識から、テレビ観戦ならではのとっておきの楽しみ方まで。 これを読めば、お正月の2日間にわたる21チーム、210人のレースが、ワクワクするドラマに見えてくるはず!
柏原竜二/かしわばらりゅうじ
東洋大学時代、箱根駅伝5区で4年連続区間賞(85~88回)を獲得し、3回の総合優勝に貢献。選手引退後は、富士通の企業スポーツ推進室にてプロモーション業務を行う傍ら、自らの競技経験を活かして陸上競技の解説や講演、ゲストランナーなど多方面で活躍中。
そもそも箱根駅伝って?

Q 長距離選手って1日にどれくらい走るんですか?
毎日同じ練習メニューということはありませんが、東洋大学の場合、走り込む合宿でだいたい1日40~50㎞。日曜の早朝に行う練習は、ウォーミングアップを3~5㎞、その後30㎞を走ったあと、クールダウンで3~6㎞を走ります。 普段は、5時15分からの早朝練習と学校から帰ってきての練習があり、毎日10~11時頃に就寝していました。バイトする時間はもちろんなくて、テスト勉強は食堂に集まってみんなでしていましたね。
Q たくさん食べないともたないですよね?
30㎞走るとなると、最初は何を食べてももたないんですね。走っているとお腹が空いてきちゃいます。それを積み重ねていく経験で、だんだん慣れていきます。僕は甘いものが好きで、ドーナツ1ダースを全部一人で食べられるくらいだったんですが、さすがにまずい、とチロルチョコ1個食べるのを練習後の楽しみにしてました。カロリーの問題というより、鉄分の数値や血糖値をチェックされるので、油っこいものや甘いものを食べすぎないよう、食生活は気をつけていましたね。
Q 走っている時は何を考えているんですか?
試合の時は、前にいる選手をどこでとらえるか、ということをイメージしながら走っています。ただ、練習やジョギングの時は、普通にごはんのことを考えたり(笑)、僕はゲームが好きなので今やっているゲームの続きを考えたり、最近読んでいる本の内容を振り返ったり。意外とみなさんと同じだと思いますよ。ジムなんかで「走っているとお腹が痛くなる」という方もいると思いますが、僕たちも試合本番で痛くなることがあります。箱根駅伝を観ていて、ポンポンってお腹をたたきながら走っている選手がいたら「あ、お腹の差し込みだな」と思ってください。痛くても止まるわけにいかないのです(笑)。