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24.Jan.2018

【東方神起「Begin Again」ライブレポート】「おかえり」と「ただいま」――。2年半ぶりの東京ドーム公演。5万人が体感した「美しさ」の正体に迫る

「おかえり」と「ただいま」――。そう言える場所があることは、誰にとっても幸福なことである。2人での活動休止を余儀なくされた約2年半のときを経て、東方神起が、ドームのステージに帰ってきた。
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「Begin Again」と題されたツアーは、文字通り、“再始動”を飾るに相応しいパワフルさと美しさと輝きに満ちて。歌やダンスと離れていたはずの時間は、ブランクではなく、むしろ熟成のときであったように感じられるほどに、2人のパフォーマンスはパワーアップしていた。歌、ビジュアル、ダンス、チームワークなど、ドーム内に溢れる“美しさ”のそれぞれに、さらに磨きがかかっていたことはもちろんだが、今回のライヴで何よりも美しかったのは、東方神起の2人と、スタッフと、会場まで足を運んだファンの中にある、“人が人を大切に思う心”ではなかったか。
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ツアー前のインタビューで、ユンホは、「ライヴ活動にしても、チャンミンとの関係性にしても、それまでずっと当たり前に思っていたことが、とてもかけがえのないものだったことに気づけた」、チャンミンは、「東方神起2人での活動、その何もかもが恋しかった。恋しくて仕方がなかった」と、それぞれに語っていた。ファンにとっても、東方神起の不在は、彼らがライヴアーティストとして、どんなにかけがえのない存在であるかに気づくきっかけになったに違いない。2人での表現ができない時間に溜め込んでいたエネルギーを発散するかのように、「Begin Again」での2人は、まさに超人的な輝きを放っていた。
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新曲「Reboot」に始まり、かねてからツアーで鉄板の盛り上がりを見せていた「ANDROID」〜「Humanoids」の流れは、“踊る彫刻の森”ともいうべき美の洪水の如き迫力である。神様が地上に遣わした究極の肉体が2体。それが、対になったり一体になったり、重なったり、時に対立したり、視覚の世界で、様々な関係性を生み出していく。彼らを取り巻く優れたダンサーたちのエネルギーと相まって、めくるめく肉体の競演には、ただただ圧倒されるばかりだ。パワフルな中に繊細さが宿り、強さや華やかさのみならず、しなやかさや艶やかさも感じさせる。1曲目が終わる頃、ユンホとチャンミンの首筋に汗が滲んでいた。そんな一筋の汗のきらめきに、神話の中の登場人物のように、途方もなく美しい2人が、生身の人間であることに気づかされ、彼らと同じ時代に生まれ、同じ場所で同じ景色を見られることの幸福を実感する。
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ダンスのみならず2人の歌も圧巻だ。怒涛のダンスパフォーマンスの後に、スイートなラブバラードを挟んだり、ライヴ後半で、ゴンドラに乗りながら、「Duet」「White」をメドレーで歌ったり。7年前、2人での活動を始めたばかりの頃は、“高音のチャンミン、ラップのユンホ”という棲み分けもどこかに残っていたような印象があるが、今は堂々たる“デュオ”として、それぞれの歌声が、イーブンな状態で響き合う。どちらかというとダンスパフォーマンスに注目が集まりがちな彼らだが、このライヴのクライマックスは、個人的には終盤の「Bolero」であったように思う。最新アルバム「FINE COLLECTION~Begin Again~」に再録されたこの曲は、傷ついた踊り子に向けて、「命の限り舞い上がれ」と歌いかける。2人で歌うにはあまりにも複雑で、難解なバラードだ。でも、この日のステージでは、いま2人で歩き始めたからこそ込められる情感のようなものが溢れ、まさに彼らの心の美しさが、その歌声に表れていた。「君は決して1人じゃない」と、「君の居場所はここにある」と呼びかける。その歌詞からは、東方神起の2人が、自分たちの居場所はここであることを確信すると同時に、東京ドームに集まった5万人に向けて、「いつまでも君を照らし続ける」という普遍の愛を伝えているようにも感じられるのだ。
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彼らのライヴにおける“珠玉の美”についてばかりをピックアップすると、彼らのライヴを体感したことのない人にとっては、あまりに2人が完璧でストイックな存在に思えるかもしれない。でも実は、ライヴでの2人の絡みとトークは、とてもお茶目で、ユーモアに溢れている。ユンホは、最初の挨拶から、「みんなのユノでーす」と、“ぶりっ子”なポーズをしてみたり、チャンミンは、ユンホに比べてシャイではあるけれど、終盤に向けてどんどん弾けていって、ブレーキが効かなくなっていったりと、計算され尽くした完璧なパフォーマンスと、素の無邪気な部分とのギャップには、いい意味で翻弄される。ライヴの構成にしても、魅せて、聴かせるだけでなく、参加させたり踊らせたりする仕掛けも満載だ。ライヴの終盤には、“パーティタイム”とでも呼ぶべきハッピーな曲ばかりを集めたメドレーが待っていて、「OCEAN」では、真冬でも誰もが夏気分で、5万人の気分と体温がぐんぐん上昇していくのがわかる。切なさも、寂しさも、もどかしさも、楽しさも、愛しさも。何もかもを“美”という幸福へと昇華させる。それが彼らのライヴなのだ。
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彼らが美しい理由は、「ただいま」「おかえり」と言い合えるような、安心できる居場所を生み出しながら、そのライヴという“自分たちの場所”で、常に何かしらの限界と戦っているせいもある。決して“今”に安住しないのだ。例えば、「FINE COLLECTION~Begin Again~」に再録された「Rising Sun」は、超絶ハードなダンスが特徴で、ライヴでは、これまた鉄板の盛り上がりを見せる。今回の「Begin Again」では、アンコールで披露されているけれど、その完成度たるや、「どこにそんな体力が残っていたのか!」と驚愕するほどだ。いつ倒れてしまってもおかしくないほどに、歌いきり、踊りきり、愛しきる。ギリギリの出力で、3時間、表現し続ける。そこまでしなくても、ついてくるファンは十分いるだろう。でも、その甘えを決して彼らは許さない。ツアーのたびに、自分たちの限界にまで挑む。その厳しさと激しさこそ世界レベルなのだ。だからこそ、彼らの美しさは神話レベルなのだ。
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今回の「BeginAgain」ツアーには、縁あって2回、足を運ばせてもらっている。最初が、11月27日で、2回目が12月21日。どちらも東京ドーム公演だ。もちろん、11月の公演でも2人のより強固になった友情や、豊かになった表現に興奮し感動したのだが、12月21日の公演では、彼らの表現への切実さが、さらに迫力を増していた気がした。ユンホは、最後の挨拶で、「ここにいる皆さんが大好きで、この2年半、パワーアップした姿を見せたくて、頑張ってきた。でも、ただみなさんのことが好きなのではなく、お互い大切な存在として、一緒にかいた汗、情熱を、これからもずっと守っていきたい」と語っていが、それはつまり、ユンホなりの“愛の告白”だったのだろう。家族として、恋人として、仲間として、この“楽園”を守り切る、という宣言――。チャンミンもまた、真摯な瞳でこう言っていた。「デビューしてからずっと、みなさんが僕のことを愛してくれることが当たり前だと思ったことなど、一秒もありません。愛されることが当たり前だと思うことは、傲慢じゃないでしょうか。でも、当たり前のように僕らのことを愛してくださる皆さんからもらっている奇跡のような愛で、2人がここまで来られたことを、皆さんの奇跡で、僕らの居場所を作ってくれたことに、心から感謝しています。その奇跡に応えるために、一生懸命踊って、歌うこと。それをこれからも、できる限り一生懸命、やり続けたいと思います」。
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結局、この日東京ドームに溢れていた美しさの正体は、チャンミンの言うところの“奇跡のような愛”そのものだった。そうして彼らは、たくさんの人からの愛を受け止めながら、自らの愛を手渡しながら、日々精神と肉体を磨き続け、さらなる表現の高みへと向かっているのだ。
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パフォーマンスの限界はどこにある――? 愛の限界はどこにある――? その答えはきっと、東方神起のライヴパフォーマンスの中にある。肉体的にだけでなく、精神的にも日々進化を続ける彼らの、誠実で切実すぎる表現の、その中に――。

東方神起 3度目の全国5大ドームツアーのファイナルとして、前人未到の日産スタジアム3days開催決定!

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