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久しぶりの恋愛へ、一歩踏み出すためにすべきことは? 『心と体と』

久しぶりの恋愛へ、一歩踏み出すためにすべきことは? 『心と体と』

ちょっと不思議な恋愛映画『心と体と』は、雪の森の中にたたずむ雌雄のシカの場面からスタートします。物語の脈絡と無関係に何度かさしはさまれるこの場面を、何だろ???と思いながら見ているうちに、ある出来事をきっかけにこれが「夢」だということが分かってきます。それもふたり――ヒロインのマーリアと、彼女の上司であるエンドレの二人の夢です。
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2017 (C) INFORG - M&M FILM
ふたりが勤めているのは食肉処理場、エンドレは財務部長で、マーリアは代理職員として採用された新人です。孤独の空気を漂わせるマーリアに、エンドレは興味を持って近づいてゆきますが、マーリアはコミュニケーションがすごく下手で、人に対すると常に身がこわばってしまい、いわゆるナチュラルな世間話ができません。誰かに触られると、びくっ!となって身体を引いてしまうし、空気を読むことや、言葉の裏を察すること、その裏返しとしてのさりげなく伝えることも苦手で、不器用ぶりは超ド級。左手が不自由なエンドレは、何よりもそこにストレートに触れてきたマーリアの言葉に面食らいます。ところがひょんなことから毎晩同じ夢を見ていたことを知り、そこからふたりの距離は縮まってゆきます。
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2017 (C) INFORG - M&M FILM
この物語が胸にきゅーっとくるのは、ずっと孤独だった人が、その孤独から一歩踏み出すことの難しさです。努力してもなかなか周囲になじめないマーリア、恋愛から身を引いて生きてきたエンドレ、それぞれが「一人が楽だし満足してる」と言い聞かせながら生きてきた人。どうしたらこの関係を恋愛に発展させられるのか、どうしたらこの気持ちを伝えられるのか、どうしたら相手に好きになってもらえるのか、そして一番は、どうしたら自分の殻を破れるのか。そのあたりの要領が全然つかめません。
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2017 (C) INFORG - M&M FILM
理路整然と迷いなく生きているように見えて、その心の奥では誰もがモヤモヤやウズウズしているのですが、ひとたびそこに火が付くと、自分の平穏が壊れてしまいそうで怖い。二人の葛藤と涙ぐましい(そして時に笑っちゃうほどの)努力は、恋愛からしばらく離れている人には、まるで自分のことのように感じられるに違いありません。
でも実のところ、すべきことは本当に簡単。映画のラストにはそれが描かれています――が、わかっていても、なかなかできないんだよね~。
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2017 (C) INFORG - M&M FILM
『心と体と』
2017 (C) INFORG - M&M FILM

文/渥美志保
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