withonlineロゴ
心と体トピックス

その不調、本当に女性ホルモンのせい? 産婦人科医が忠告、全て「ホルモンのせい」にする前に見直すべきこと

心と体
1ヵ月の中で「快調」な日って、だいたいどのくらいありますか? 季節や人によってそれぞれですが、でも、女性は生理やPMSなどで悩んだり、「なんとなく不調」と感じる人は多いのではないでしょうか。特に、20代から50代にかけては、女性ホルモンの分泌量が大きく変動する時期。女性ホルモンと上手に付き合っていくことは、より生きやすくなる手段の一つでもあります。女性にとって大切な情報を発信し続け、最新書籍『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(講談社)を上梓された産婦人科医・高尾美穂先生に全4回にわたってインタビュー。女性ホルモンとの向き合い方、そして女性がもっとラクに生きやすくなるためのヒントを伺いました。

▼前回はこちら▼

その不調、本当に女性ホルモンのせい?

――生理痛は子宮内膜症の危険もあるし、あまり我慢してはいけない、というのはなんとなくみんなわかってきていると思うのですが、イライラするとか、ひたすら眠いとか、情緒が乱れることについては、なんとなく自分でコントロールしなきゃいけない気がしてしまうんですが……。

はたして気合でどうにかなる問題なのか、その見極めをするためにも一度ピルを試してみるといいですよ。別に、何年も継続して服用することを前提にしなくていいんです。服用してラクになればそれでよし、もし何も改善されないのであればもしかしたら生理とはまるで関係のないところに原因があるかもしれない。30人に1人くらい、生理中より排卵期にお腹が痛くなる人もいるんですが、それが本当に排卵痛なのかどうかも、ピルを服用して排卵を起こらなくしてみればわかることですから。
 
――たしかに、生理以外に原因がある可能性もありますもんね。昔よりメンタルがやられるようになったり、月によって不調の様子が違うのは……。

それこそ、生活習慣の問題である可能性が高いですね。お話を聞いていると、みなさんなんでもかんでもホルモンのせいにしたがるんです(笑)。おかげでみなさんのホルモンに対する関心が高まって、生理や更年期のことをちゃんと知ろうとしてくださること自体はすごくありがたいんだけど、正直言うと、生活習慣がけっこう適当で、おざなりにされている人も多いの。まずそもそもの睡眠時間が足りていないとか、体を動かしてリフレッシュすれば症状が軽くなるのにまったくの運動不足だとか。まだ更年期ではないのに似たような症状が出る人は、ホルモンのせいじゃなくて、イマイチな生活習慣やストレスから自律神経失調状態に陥っている可能性が高かったりするわけです。

――思い当るふしが……。たしかに生活習慣を棚にあげて、だいたいのことをホルモンと気圧のせいにしてごまかしてますね。

やっぱり30代を過ぎれば背負うものも大きくなっていくでしょう。社会から期待されるものも大きいから、とくに30代半ばになると、忙しいし、ストレスも増える。そうした生活習慣起因の症状は、病院で調べてもはっきりとした原因がわからず、漢方を処方してもらうくらいしかできない。いわゆる未病(発病には至らないものの健康な状態から離れつつある状態)という呼び方をされますね。まあ、そういうときに「ホルモンと気圧のせい」と自分を納得させるのはいいと思うんだけど(笑)、病院は何もしてくれないからといって、あやしげな治療にひっかかる可能性もないとはいわないから、それは注意したほうがいいかもしれない。
次のページ>>心は1+1=2ではいかないからこそ…
 
32 件
カテゴリーの記事一覧

SHARE

AUTHORS