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1ヵ月の残業が100時間を超えて「一人前」だった!? イガリシノブ×須賀千鶴が考える“ルールメイク”の力

【イガリシノブ×須賀千鶴】二人のルールメイクの方法とは?

バリバリの体育会系のヘアメイク業界、そして決まりごとの多い官僚の世界。そんな中で自分流を貫くことで、それぞれのフィールドで革命的な存在になったイガリシノブさんと須賀千鶴さん。

今回はお二人それぞれに、仕事におけるマイルールの作り方をお聞きしました。
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須賀千鶴

世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター長
2003年に経済産業省に入省。2016年より「経産省次官・若手プロジェクト」に参画し、150万DLを記録した「不安な個人、立ちすくむ国家」を発表。2018年7月より現職。

全体の改革を目指すことが 本当のリーダーシップ

私が経産省に入ったばかりの頃は、暗黙の了解として労働時間の長さがひとつの評価基準になっていました。1ヵ月の残業が100時間を超えて「やっと一人前になったな」と言われる世界です。

そのルールで勝負したくなかった私は、各所に根回しをしながら早めに帰るキャラを確立。いわば「ひとり働き方改革」に成功したのですが、一方で器用に立ち回ることができなかった、とても優秀な後輩たちが何人も辞めてしまいました。

「このままじゃ婚期を逃してしまう」と言う人も……。結局、自分が得をするだけで終わったら組織は変わりません。全体のルールとして働き方改革を浸透させることを目指さないと、自分ルールを貫いても周囲にとっては「ワガママ」や「ズル」になってしまうかもしれないということです。

具体的に言うと、今は例えばどんなに地位のある人が参加する会議でも、基本的にリモートでの開催を要望するのがマイルール。影響力が高い人からニューノーマルに慣れていただかないと、やっぱり下の世代が困ってしまうので、あえて押し通しています。みんなが尻込みして言えないようなことを言うために、今いる組織と、自分のキャラを使っていきたい。

明確な事実として、この先、日本は世界に先駆けて超高齢化社会に突入します。誰も経験したことがないような局面に立たされても、みんながハッピーになれるルールを模索していかなければなりません。

女性は真面目で責任感が強いからこそ、マネジメント職を避ける傾向があったと思います。でも、相手の立場や価値観に共感しながら合意をまとめたり、団結を促したり。どんな職場に勤めていても、そんな形の女性のリーダーシップが求められるのではないでしょうか。

今後デジタル化やAI技術の開発が進むと、ますます現代人にはルールメイクの能力が求められます。合意形成は非常に面倒な作業ですが、せっかくなら「自分が良ければOK」より「みんなが良い」と思える社会を目指したいですよね。

みんなが合意できるところを探していくのは国際会議も同じ

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©AP/アフロ
須賀さんが率いる世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターは、4月6日から7日にかけて国際会議「グローバル・テクノロジー・ガバナンス・サミット(GTGS)」の準備に奔走している。新しい技術の利活用について、世界各国の専門家を招いて議論を行う。

「AIなどのテクノロジーは人間の経済活動に役立つ一方で、悪用される可能性も秘めています。利点とリスクのギャップを埋めるような基準のラインを探り、合意を形成していくことが今回の目的。ルールメイキングは世界的な課題でもあるんです」

これまでで一番落ち着くと感じた場所を完コピしました

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100年前に生まれたレンガや古本が並ぶオフィスはスタジオジブリの鈴木敏夫さんに監修を依頼。直筆の絵も飾られている。

「組織のトップとして、あらゆる人が集まるような居心地の良い環境を作ることは『譲れないポイント』だったので、内装の方向性を任せてもらいました。事前に予算の正当性を示すなど、各所が不安に思うことを洗い出してNOと言えない状況を作ることに専念。そのために『譲れるポイント』では、各所の言い分を受け入れることもしました。ワガママで終わらせないためには、相応のリスクマネジメントが大切です(笑)」
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