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大久保嘉人『俺は主夫。職業、現役Jリーガー』

この決断は、きっとアイツのためになる!大阪での父子二人暮らしを決意した大久保嘉人が、三男に自分との生活で学び取ってほしいもの

おとんと一緒に暮らした楽しい思い出って絶対残るから。それが橙利を支えてくれる日がくるかもしれん

自分のことは二の次。すべては三男橙利が成長する、そのために……。涙の電撃引退発表が記憶に新しい、大久保嘉人選手。39歳になってもなおJ1リーグで活躍を続けたサッカー界のレジェンドが実生活で挑んでいたのは、三男橙利君との父子二人の単身赴任生活でした。
初めての家事・育児に奔走する様子を描いた書籍『俺は主夫。職業現役Jリーガー」では、住み慣れた神奈川を離れ、文化の違う大阪で新しい人間関係に飛び込む橙利君に、自分との生活で学び取ってほしいものについても語ってくれました。

俺のサッカー人生はもう終わりに近づいてるけど、橙利の人生はこれからだから。

俺一人だったら適当でもいいんやけど、橙利がいるから、はちゃめちゃな生活はできないよね。俺のサッカーのことより、橙利のために。俺のサッカー人生はもう終わりに近づいてるけど、橙利の人生はこれからだから。橙利がせっかくこっちに来てるんやから、「あいつが成長する、そのために」って、ことあるごとに思っちゃうんです。

自分のことは二の次。一緒に暮らしてる間に鍛えたい。自信がつくから、あいつも。そしたら一気に伸びるから。兄弟の中でも「おまえら、パパと二人で暮らしたことねえだろう」「俺は大阪行って、こんなこともできて」とか言える。忘れられないような経験を積めるのは、今だけ。まさにチャンス。俺と二人だけで、こんなに成長できる機会、滅多にないよ。
 

子どもは自信をつけたら伸びる。大久保家は全員、ちょっと褒められた時の自信のつき方が半端ない。

子どもたちはみんな、自信をつけたら伸びると思うんですよ。次男も、褒められたらめちゃくちゃ伸びる。でも、怒られるのはイヤ。俺もそうだったし、それは今も変わらん。けど俺は、実際はすごく怒られるタイプで。高校の頃は試合前と「嘉人を怒っておけばいいだろう」的な立ち位置やった。別に目立つようなことはしてないし、静かやったけどね。だってそのときは、他の選手たちより、そんなにうまくなかったから。でもずっと怒られてた。だから試合も使われないし。そういうときって、いい方向には考えられなくて、「やってるわ!」としか思えない。「なんで俺がそこで怒られなきゃいけないんだ」って思う。
大久保家、全員そうなんです。でもちょっと褒められると、それがほんのちょっとだけだったとしても、自信のつき方が半端ない。勘違いしやすいっていうか、調子に乗りやすいっていうか。「あ、俺めちゃくちゃよかったやん」「できるやん!」って一気に自信がつく。そんで、その自信が半端ない。

大人になった橙利が大阪生活を思い出して「ああ、懐かしいな」「よかったな、あのときがあって」と思えるように

関東と関西って、人も町も雰囲気が全然違うでしょ? 関東の人が大阪に住むと、たいていの人は「絶対無理」って言う。小学生はどうやろ。わかんないけど、中学生くらいになると、子どもでもちょっと気が強いというか、言葉使いもきつく感じるから、「うわ、怖い」と思う関東の人は多いと思うんよね。神奈川県で育った小学生がいきなり文化の違う大阪に来て、「今までやったら、言えば友達がやってくれてたのに、大阪に来たら、言ってもやってもらえない」とか、そういう経験をしたり。関東と比べると、大阪は理不尽なこととか、荒っぽいこととか、結構多いと思うから。悪い意味ではなくてね。本当に文化が違うから。今までと違う環境に耐える力というか、それに対応できる力を身につけてほしいなって思ってる。大人になったときに大阪生活を思い出して「ああ、懐かしいな」みたいな。「よかったな、あのときがあって」って思えるように、この町と人に順応してほしい。
俺がこういう人間に育ったのって、やっぱり生まれ育った場所が大きいと思う。育ちというかね。もし俺が東京や神奈川で生まれ育ってたら、今みたいには絶対なってない。俺はね、いい感じにバランスが取れたと思ってる。北九州のちょっとヤンチャな街で育って、そこでメンタルっていうか、気持ちの強さとか負けん気とかが身についた。中学で長崎に行ったら、みんな俺よりサッカーうまくて、負けん気だけじゃただ浮くだけ。「なんだ、コイツ」ってなる。そうならないためにも「うまくならないといけない」っていう、競争の中に入っていったことで、こういう感じになったと思うんですよ。良い指導者にも巡り会えた。いろいろタイミングとかもよかった。橙利も、俺が親元を離れたより早く家族から離れて、まあ父親の俺とは一緒やけど、俺が国見に行った挑戦とかぶる部分はあるから。「こいつ、これからどんな成長をするんやろ」って、中学生だった頃の自分と重ねて、楽しみに見ている。

俺が洗濯物を干すときに橙利を呼んで、あいつにパンパンとシワを伸ばさせて、俺がそれを干す、とか役割分担もしてる

もちろん、自立とか、生活力っていう意味でも成長してほしい。そのほうが俺も助かるしね。サッカーした後のシャツとかソックスって、砂だらけだったりするやろ。「そのままカゴに入れるな。ちゃんと外で一回はたいてこい」とか、「洗濯物を出すときに裏返したままにするなよ」とかね。最初はそんなことすらできなかったけど、今はちゃんとやる。むしろ、俺が洗濯物を干すときに橙利を呼んで、あいつにパンパンとシワを伸ばさせて、俺がそれを干す、とか役割分担もしてるよ。あとはたたんだ洗濯物も自分で直させてる(直す=しまう)。最初は干すのも直すのも全部俺が一人でやってたんやけど、それじゃ意味ないと思ってやらせるようになった。食べた後の食器を片づけるのも、今じゃ何も言わずにやるね。食器洗いは俺がやってるんだけど、毎日、水筒を洗ってお茶を入れるのは橙利。
サッカーの道具を準備したり片づけたりするのも「自分でやれ」って言ってる。スパイクとかトレシューをきれいにしたり、メンテナンスしたりっていうのはまだやってないな。俺もやってあげないけど、俺が遠征の間は俺のおかんが来てくれるから、そんときに全部やってもらってるみたい。小学生って土のグラウンドでサッカーしたりするから、スパイクの間にめっちゃ泥がついてたりするんよね。だから普段はめちゃくちゃ汚いスパイクが玄関に並んでる。それか、バッグの中にずっと入ってる。やけど、「別にそこは言ってまで」って思うから。俺も小学生のときやらなかったし。中学校入ってからやるようになったから、橙利もどこかでそれは気づくかな。周りのみんながそれをやるようになればね。「自分もやらないと」って思うやろうし。
生活に関しては、もしかしたら莉瑛とおるときより、俺とのほうがやってもらえてるって感じてるかもしれん。わからんけど。俺は基本的に甘いし、莉瑛とやったら怒られる場面でも、俺は怒らないから。でもそれはそれで全然いいと思うんよ。おとんと一緒に暮らした楽しい思い出って絶対残るから、それが橙利を支えてくれる日がくるかもしれんし。その思い出はずっと持っていてほしいな。

『俺は主夫。職業、現役Jリーガー』発売記念オンライントークショー開催決定!

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『俺は主夫。職業、現役Jリーガー』発売を記念して、オンライントークショーの開催が決定! 大久保嘉人さんによる執筆時のエピソードトークやお客様からの質問などにお答えいたします。
対象商品ご購入者にはオンライントークショー視聴シリアルコードのご案内に加え、限定特典としてポストカード、さらに抽選で当選された100名様には直筆サイン本が届きます!

【イベント開催日時】
2022年1月22日(土) 13:00 開始予定
配信時間は50分程を予定しております。

*アーカイブ配信期間:1月22日(土) 18:00 ~ 1月31日(月) 23:59 まで
(アーカイブ配信開始時刻は予告なく変更となる場合がございます)

大久保の最後のチャレンジ、サッカーと家事子育ての両立に奮闘する姿を描く書籍『俺は主夫。職業、現役Jリーガー』大好評発売中!

子育て世帯、必読! 男性の家事育児参加への、一つの解がここにあります!

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大久保嘉人39歳。サッカー界のレジェンドが、大阪で突然息子と二人暮らしをスタート?「家事力0」の現役Jリーガー主夫、爆誕!

内容の一部をご紹介!

第1章    暴れん坊ストライカー、キッチンに降り立つ
・大阪移籍で単身赴任。そこにまさかの三男の「ついていく宣言」。
・家族会議で俺は確信。「この経験は必ず橙利の力になる」

第2章    トリッキーなプレー続出!? 父と子の二人暮らしキックオフ!
・鍋の蓋が無ければハンドも覚悟。男の家事は失敗の連続。毎日がチャレンジ!
・大久保流のワンオペ育児、家事と子育てルーティン

第3章    守りは嫁任せ! 攻めに専念してた16年の亭主関白生活
・4児のパパのこれまでの暮らしぶり。正直、家事には無関心。
・九州男児で家事力ゼロ。リモコン一つ動かさなかったこれまでの俺。

第4章 理想の父親像は「なんでも話せるチームメイト」
・おとんのおかげで今の俺がある。
・三男に自分との生活で学び取ってほしいもの

第5章 家族はチームだ! 攻めも守りも全員で!
・オフでも全然休めない…世のお母さんたちに拍手
・俺、完全アウェイ!? まさかの父親Jリーガーたちからの大ブーイング!!

第6章 仕事・家事・育児のハットトリック決めようぜ!
・とりあえず宣言!とりあえずやる!そこから見える世界がある
・どうしたら世の中のパパたちが家事育児に参加できるか、大久保流の答え

大久保嘉人(おおくぼよしと)

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1982年6月、福岡県生まれ。国見高校3年時に高校3冠を達成。自身もインターハイ、選手権で得点王に輝き、セレッソ大阪でプロキャリアをスタート。スペイン、ドイツなど海外リーグ、国内の数クラブを経て、2021年古巣のセレッソ大阪に復帰。史上初、3年連続Jリーグ得点王。J1通算最多得点記録保持者であり、現在も記録を更新中。日本代表としてアテネオリンピック、FIFAワールドカップ南アフリカ大会、同ブラジル大会などに出場。国際Aマッチ60試合出場、6得点。莉瑛夫人との間に4男。セレッソ移籍を機に大阪にて、三男と父子ふたり生活を送る。
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大久保嘉人

「俺は主夫。職業、現役Jリーガー」を連載中。サッカー選手と9歳息子の二人暮らし奮闘記を発信。

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