自我が弱いと、生きていく上で様々な制限が生まれます。その中でも厄介なのが、「思っていることが言えないこと」と「やりたいことができない」という2つの制限なんです。
なぜこの2つの制限がかかってしまうのかと言うと、人の顔色をうかがい、世間体を気にしてしまうから。相手に対して思っていることがあるのに、嫌われたり衝突したりしたくないから言えない。
せっかくやりたいことがあるのに、周囲の目や世間体を気にしてしまいできない。このような弊害が起こってしまうというわけです。
ただ、「自我が強い」という言い方だと聞こえが悪くワガママな印象を持つ人が多いです。しかしこれは、さじ加減の問題であって、自我が強いのは決して悪いことではありません。
さじ加減というのは、「自我の出し方の加減」。この加減ができないまま自我を全開に出してしまうと、ワガママな人になってしまいます。
自己肯定感が低い人ほど自我が弱くなるので、自己主張ができなくなる傾向にあります。
こういう人の自己肯定感が高くなると、今までの堰が切れたかのように自我が強くなり自己主張できるようになるのですが、その代償を伴うことがあるんですよ。
それが何かと言うと、自我が解放されたことにより、イヤな奴になる場合があるんです。
つまり、さじ加減が分からなくて、自己主張しすぎてしまうんですよね。
漫画やアニメでたとえるなら、急に力を持って覚醒した登場人物が、その力を使って暴れまわるようなイメージです。
覚醒した状態が気持ちよすぎて、手に入れた力をぶん回したくなるんですね。
自己肯定感が高くなり自我が解放された人も、その状態が気持ちよくて自分全開になることは珍しくありません。
しかもそのとき、周囲の人たちも「あなた変わったわね」「人が違うみたい」なんて言うものだから、生まれて初めて経験する自分らしさに気分が高揚しまくります。
その結果、調子に乗りまくり、イヤな奴になってしまうというわけです。
具体的にどういう状態になるのかと言うと、次のようになります。