恋愛・人間関係
武田砂鉄「どうしていつまでもこうなのか」

武田砂鉄【あの発言から考える】なぜ「多様性」を認めない議員が居座れるのか

こういう議員を総務政務官に任命するというのは、政府として、男女差別やマイノリティー差別に向き合うつもりはありません、と宣言するに等しい。しかも、本人は、今まで多様性を否定したことなんてないと開き直っている。

彼女の名前を見て、「なんか問題発言してきた人だよね」とは思ったとしても、今振り返ってきたように、複数の発言を正確に思い出すことは容易ではない。でも、だからこそ、彼女は同じような発言を繰り返すし、その都度、放任されてしまう。結果、差別された側は繰り返し傷つけられる。
重要なポストに就けば、リセットされたかのように自由気ままに振る舞うのだろう。「生産性がない」「いくらでもウソをつける」、政治家からそんなことを言われた人たちは、またこの人が何かを言い始めるのではないか、それに賛同する人が増えてしまうのではないかと警戒する。彼女自身がかつての発言を反省しているならばまだしも、彼女は「否定したことない」と言っているのだ。そんなの嘘だ。「否定したことある」のだ。

もう一度。「男女平等は、絶対に実現し得ない、反道徳の妄想です」と言った人だ。これでいいのだろうか。

PROFILE

武田砂鉄/たけださてつ
1982年、東京生まれ。出版社勤務を経て、ライターに。『紋切型社会ー言葉で固まる現代社会を解きほぐす』(朝日出版社)で第25回Bunkamuraドゥマゴ文学賞などを受賞。著書に『日本の気配』(晶文社/ちくま文庫)、『マチズモを削り取れ』(集英社)ほか、最新刊に『べつに怒ってない』(筑摩書房)がある。多数の雑誌にて連載を執筆しているほか、「アシタノカレッジ」(TBSラジオ)等でラジオパーソナリティも務めている。

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