日本トップの投資家・藤野英人さんが“お金ビギナー”に教える【お金との付き合い方】貯金以外の選択肢を持つべき理由

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日本人の平均年収は30年間上がっていないのに、物価は上がる一方。そしてここへ来て急激に円安が進むなど、お金についての不安は尽きません。お金に対する不安が払拭できないからか、「とにかく貯金をしなければ!」と思っている人が多く、総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)によると、日本国民の貯蓄高が3年連続で増加しているそうです。

もちろん、目的があって貯金をすることは大切です。でも、なんとなく「貯めよう」とするのはあまりよい選択ではないし、他の選択肢も知った上で、自分の意思で選べるようにしておくべきだと、日本トップの投資家である藤野英人さんはいいます。

「どうして貯金だけだとダメなの?」と疑問をいただいた人にぜひ読んでいただきたいのが、藤野さんの著書『14歳の自分に伝えたい「お金の話」』(マガジンハウス)。これから社会に出てお金と付き合っていく14歳に向けて書かれた本著は、”お金に振り回されない付き合い方”を学ぶことができ、”お金”ビギナーの大人や、子どものマネー教育に関心を持っている人におすすめの一冊です。その内容を抜粋して、「貯金以外の選択肢を持つべき理由」を紹介します。

 

日本では、国家予算の10倍近いお金が貯金として眠っている!

日本人は「貯金に偏りすぎている」​とも言われています。
働いて稼いだお金を好きなことに使うことよりも、貯めることのほうが「清くて正しい」という教育を、なんとなく受けているからか、とにかく貯め込んで使わない人が多いのです。銀行にお金を預け、銀行がちゃんとそのお金を融資に回している場合には、「お金を社会にめぐらせる効果」が出ます。ただ残念なことに、実際には預けられたお金を銀行がちゃんと融資に回せていないという問題もあったりする。なので、君が銀行に預けたお金が世の中のためにしっかり役立っているのかどうか、ちょっとあやしいところもあります。

さらに、現金をそのまま家の中に置いておく、いわゆる「タンス預金」をしている人も結構います。

日本の個人金融資産は約1900兆円あるのですが、現預金が1056兆円(2020年12月末時点)。このうち現金(=タンス預金)は101兆円にものぼります。桁が大きすぎてピンとこないかもしれないけれど、日本政府が国家予算として使う1年間の金額(一般会計歳出総額)が約100兆円なので、国家予算の10倍近い額が個人の現預金になっているということです。

これは先進国の中でも日本特有の傾向で、欧米人はお金を貯めることにそれほど価値を見出しません。消費や投資に回して、どんどんお金をめぐらせて、経済を活性化させています。

2020年3月末時点で、家計金融資産(個人の資産)における「現金・預金」の割合は、日本が54.2%であるのに対し、アメリカでは13.7%しかありませんでした。代わりに、アメリカ人は株式や投資信託への投資により多くのお金を使っています。「資産を増やすには、投資をしたほうがいい」という価値観が根付いているからです。

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編集部|マネー

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