編集部|ピープル
21.Nov.2020

ずっと芸人としてコンプレックスがあった――バービーの考える「芸人論」

初エッセイ集『本音の置き場所』(講談社)を発売された、お笑いコンビ「フォーリンラブ」のバービーさん。本書には、芸人としての仕事論はもちろん、美容や結婚観、セックスについての考え方など様々なトピックスが綴られています。そんなエッセイ集を出したバービーさんに、いまの「本音」を伺いました。

初回では、「甘え方」についてお話を伺いましたが、第二回となる今回は、バービーさんの「芸人論」について。

ずっと芸人としてコンプレックスがあった

――書籍には、最初は作家志望で養成所に入ったと書かれていましたね。

バービーさん(以下、バービー):そうですね。正直、それはずっとコンプレックスとして根底にありました。本当になりたい自分にはなれていないな、というか。今やっとこうやって形にさせてもらったけど、自分には書く才能がないってずっと思っていたんですよね。30歳くらいのときかな、そんな自分が嫌すぎて、周りの飲み友達に「私は書くから飲みに誘わないで」って言って1週間くらい家にこもったことがありました。結果、一枚も書かないまま終わって、ああ何も書けなかった……って自己嫌悪に陥る負のループでした。

――バービーさんって行動的なイメージがあったので、そういったくすぶっていた時期があったのは意外でした。

バービー:タレントって結局、請負仕事なんですよね。与えられた役割を担うことが大事。そこに自分の思想を挟んで売れる人もいるけど、私はそれをせず、与えられた枠を全うするというスタンスでしか仕事をしていなかった。そういうところで無意識にモヤモヤは溜まっていたかも。

芸人だからこそ“空気”には敏感でいなくちゃ

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――請負仕事といいつつも、女性差別になるような言動に敏感だったり、バービーさんは時代の流れをキャッチする能力が高い印象です。テレビの世界で役割を全うしながらも、客観的に業界を見ることもできている。それってどうしてだろう、って。

バービー:私が根っからの芸人ではないかもしれないですね。心のどこかで、お仕事と割り切ってやっているところがある。もちろんパブリックなバービーとしての役割を全うしようということには命をかけていますけど、脳みそ全体が芸人ではなくて、一人間としての部分も残っている。だからSNSとか見ても、一般人としての感覚で情報をキャッチしていたりする。

――なるほど。

バービー:ただ同時に、芸人だからこそ空気には敏感じゃないといけないとは思うんですよね。笑いって、社会的な常識や空気があって生じるものだから。たぶん他の芸人のみなさんも敏感に感じ取ってはいると思います。ただ、それをどう表現するかはまた人によって違う。テレビで使われやすい表現は色々あるし、みんな葛藤していると思います。
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