『三国志』の英雄・諸葛孔明役を演じた置鮎龍太郎さんは、今年で声優32年を迎えるベテラン声優。声優という職業がまだ世の中に浸透していないころから、名だたる人気アニメのメインキャラクターを演じてきました。
今回は、声優人生のなかで大事にしてきたこと、演じることの難しさ、そして最近のプライベートの過ごし方などをお伺いしました。
「役に対して真摯であり続けたい」

置鮎 ありがたくもお仕事をいただいていますが、競争率の高い世界なので、なかなか浮き沈みも激しくて、今ももがきながら足掻きながらなんとかやっています。先輩たちも素晴らしい方々ばかりですし、才能ある若い世代の方もどんどん活躍されていますし、僕自身でさえどうやって仕事を続けていけばいいんだろうと感じています(笑)。
――競争率の高い声優業界に30年以上も携わることは簡単なことではないと思います。置鮎さんが声優として活動するなかで大事にしてきたことはなんですか?
置鮎 僕たち声優は作り手ではなくて、作り手の中に関わらせてもらっている、あくまで選ばれるポジション。その作品に関わる以上は役に対して真摯でありたいし、これまでも大事に演じてきたつもりです。
あとは僕を応援してくれる方、作品ファンの方の気持ちも大事にしたいという思いがありますね。