ピープル
神崎恵「もう、メイク落としていいですか?」
13.Sep.2019

【神崎恵連載】vol.7「美容ってめんどくさい」【もう、メイクを落としてもいいですか?】

でも、そんな思いを繰り返してきて、わかったことがある。

美容を面倒くさいと思うことって、ある意味健全な証拠なのでは、と。

満たされている部分もあれば、満たされない部分もあって、そんな中で一生懸命生きていれば、疲れたな、とか、もうやだなって日があって当たり前。毎日happy、美容万歳!! なんてほうがちょっと不自然。だから、メイクやキレイを投げ出したくなる日があっていい。自分を責める必要もなければ、無理してモチベーションを保つ必要もまったくないんだと。それどころか、美容心が萎(しぼ)む日は、自分を労り解放してあげることのほうがずっと重要で優先すべきことだと思う。

わたしは、「メイク面倒くさい=心やからだが疲れているサイン」と受け止めて、できるだけ気の向くままに過ごし、美容だっていったん休止。「そんな日もあるよね〜」とまたキレイへの興味がわくまでゆったりと構えることにしている。

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そんなこんなしながら、44年近く女として美容と向き合ってくると、面白いアクションも起こせるようになった。例えば、「気分が滅入る→メイクをしたくない」日だった流れを、「メイクをする→気分をあげる」というふうに、心具合を誘導できるようになる。「なんか気持ちが沈む日」は、塗るだけでキレイに見えるファンデーションやリップの力を借りて、「なんか気分のいい日」に。

「自分のこと嫌いだわ〜」と思ったら、新しい美容液を迎え入れたり、プロの手のトリートメントで、もう一度自分を大切だと思う気持ちを無理なく立ち上がらせたりする。そんなすごいことができるのも、また美容の面白み。

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美容とは、いい距離で、力を抜きながら付き合っていく。ときに休んだり、利用したりしながら。女って、楽しいこともあれば、面倒なこともいっぱいある。だからこそ、「こうでなきゃいけない」「こうあるべき」を手放して、いい意味で適当に、やわらかさを持って生きると楽になる。
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美容家 神崎恵/かんざきめぐみ

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日本のみならず、海外からも注目を集める売れっ子美容家。美容だけでなく、ファッションやライフスタイルも人気で、インスタ等で紹介したアイテムが品切れなるなどの現象も!4月5日には待望の新刊『この世でいちばん美しいのはだれ?』が発売予定。

次回の連載もお楽しみに!


文/神崎恵 illustration/Masami Ushikubo design/attik
●再構成with online編集部
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