ピープル
神崎恵「もう、メイク落としていいですか?」
23.Feb.2020

【神崎恵連載】vol.12「センスと勘」【もう、メイクを落としてもいいですか?】

vol.12「センスと勘」

先日、ある撮影でご一緒したヘアメイクさんが、こんなことを言った。

「このまえ行った海外ロケがね、たまたま吉方位だったの。今年大殺界だから、すごくいいタイミングだったのよ」

業界にいると、こんな話をよく耳にする。仕事の名前は画数を見て決めるひとも少なくないし、引っ越しや旅も「いい方位にいいタイミングで」というのがお決まりだ。月や方位、気の流れなど、「運気」を心に留めながら、行動を決める友人たちも多い。

自分の決断や行動がダイレクトに人 生を左右することを実感しているか ら、できるだけいい選択をしたい。 そう思うのかもしれない。


そんな話を耳にするたびに、「なるほどね」と聞いている。その類の話はとても興味深く、「なにかのときには参考にしてみよう」と思うからだ。でも、実はそれを参考に動いたためしがない。大の面倒くさがりで、大雑把、という性格には、これがとても難しい。「恵にはこの方角、今年はこうして」と友人たちが教えてくれても、次の日には綺麗さっぱり忘れてしまっているという始末だ。

そんなこんなで、その吉方位の話がでたときもヘアメイクさんに「神崎さんはそういうの気にしてる?」と言われ、「興味はあるけれど、気にして何か行動したことは一度もないの」と正直に答えた。

そのあとに返ってきた一言、「やっぱり。神崎さんは勘と嗅覚が良さそうだから必要ないと思ってた」妙に納得してしまった。

そう、わたしは勘がいい。嗅覚も いい。


ここで何を言いたいか。「わたしの勘すごいでしょ?」ということではなく、

人生において、勘や嗅覚は、あったほうがいい、ということだ。


先に話した、月や方角といったものも、言い替えてみれば勘や嗅覚といった、生き方のセンスを取り込むことと同じなのではと思っている。なんかわるい予感がするから避けてみる、とか、ここは勝負どきだ、とか。そんな気配を感じることができるだけで、人生で換算するとかなり得をするのではと思う。
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