何かを目指すときは期限を決めよう

僕は24歳のとき、「26歳までにメジャーデビューできなかったら別の道に進む」と決心しました。当時の僕は、音楽を続けていきたいんだけど、「このままでいいんだろうか?」と常にモヤモヤしていました。だからといって、思い切って転身する勇気もない。
そこで徹底的に自分と向き合ってみました。結果分かったのは、音楽を諦めることが怖くてモヤモヤしていたのではなくて、損をすることが怖くてモヤモヤしていたんだ、ということ。まわりは就職してどんどんキャリアを築いている中、このまま音楽を続けていたら手遅れになるんじゃないか……、でもここまで音楽に時間をかけたのにムダになるのも嫌だし……と。
でもそれって、続けても、諦めても、どっちに進んでも「損したかも」という気持ちがつきまとうことになる。そこで僕はモヤモヤを払拭するため、期限を決めたんです。ゴールを決めると、迷いなく目標にのめり込むことができ、持っている以上の力を発揮できると思ったから。
結果、僕は湘南乃風としてデビューすることができました。今思うと、あの期限を決めた瞬間、どっちに転んでも自分の人生は正解になった、と感じるんです。もしデビューできなかったとしても、2年間とことん頑張った自分を誇れるだろう、と。断捨離という言葉が合っているのか分からないですが、期限を決めてどちらかを捨てるというのは、夢を叶える大切な習慣でもあると思うんです。
もっと自分の心の状態を大事にしてほしい
やはり大事なのは、シンプルに自分の心が幸せだと思えること。もちろん生活をより良くしていくことは大事なことですけど、そこに特化するあまり、大切な自分の心を置き去りにしてしまうのは、本末転倒なのかなと僕は思うんですよ。
今は多様化と言われる時代ですし、情報も溢れていますから、僕も時には「これで正しいんだろうか?」「このまま進んで大丈夫なんだろうか?」と分からなくなることがあります。でもそんなとき、いつも背中を押してくれるのは、レコードを売ってジャマイカに飛び込んだあのときの自分。そして24歳のとき「あと2年音楽を続けてダメだったら、きっぱりやめて就職する」と決めた自分。そういったシンプルな自分を思い出して、勇気づけられるんです。