中学生時代を振り返る「学校よりもとにかく仕事が大好きだった」
12月23日より全国公開される映画『かがみの孤城』(監督・原恵一/原作・辻村深月)で、自身初となる声優に挑戦した俳優・板垣李光人さん。
原作となる同名小説は、思春期の7人の中学生たちが置かれたそれぞれの立場や悩み、巧みな心理描写などで、2018年の本屋大賞を史上最多得票数で受賞したファンタジーミステリー。今回はファン待望の劇場アニメ化となる。
今作の映画では、飄々とした、どこか浮世離れした雰囲気のある中学生男子・スバル役を務めた板垣さん。10歳の頃から俳優活動を始め、今年1月の誕生日に20歳に。「晴れてお酒が飲める歳になりました」と語る板垣さんは、はたしてどのような中学生時代をおくっていたのか?
「基本的には仕事が好きでした。学校と仕事だったらほぼ10割、気持ちは仕事にありましたね。仕事の現場で、すでにいろいろな大人の方々と関わらせていただいていたので、『学校よりも断然こちらのほうが面白い』と思いましたし、世界が広く感じたんですね。そういう意味では、学校のほうがやや閉じた狭い空間のように感じてしまっていたところはあります。なので、正直、学校はあまり好きではなかったです(笑)」
映画では、板垣さん演じるスバルをはじめ、7人の中学生男女はそれぞれ自室の“光る鏡”を通して別世界を行き来する。彼らにとってその“鏡の中の世界”は、思うようにいかない現実から逃れるためのある種のシェルターの役割を果たす。「もしも、僕が中学生の時に自室に“光る鏡”があってその中に入れるとしたら……どうでしょうね。もしかしたら、僕は鏡の中の世界には入らないかもしれません」
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