宮野真守【声と形を行き来する】Vol.5
果たしてどんな意気込みで声とカラダを磨き上げ、唯一無二のキャリアを築いてきたのか? 働くOLを勇気づけるように、インタビューを通して力強いトーンで自身の生き様や考え方を明かしてくれた。もちろん宮野真守らしく、随所に笑いを交えながら。

経験値を積み重ねた大人こそ夢を見ていけると思う
「アニメのポップな世界観はオープニングテーマで表現されていたので、この曲は原作漫画の持つメッセージ性にフォーカスしました。大人になると社会に打ちのめされて、子どもの頃のように無邪気な夢を抱けなくなってしまう……。
それでも、前を向いて、新しい夢を見ていこうと……。そんな、僕自身のポリシーにもつながるような歌詞がちりばめられています」
――諦めモードで生きている社会人は少なくないと思いますが、宮野さんにもそんな時代はありましたか?
「そうですね。僕は声優の仕事に出会えなかったら、芸能人生が終わっていたかもしれません。なまじ子役としてキャリアを始めたもので、挫折を経験するのが早かったんですよ。
7歳の頃から始めて、どんどん他の子たちが売れていく姿を目の当たりにしてきたので。『なんで自分はダメなんだろう』って、ずっと思い続ける日々でした。自分が行動しなきゃ何も変わらないことに気づくまで、ずいぶん時間がかかりましたね。高校に入ってから改めて歌やダンスのレッスンを本格的に始めたんですよ」