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二人が20代の頃と比べて仕事において変化したこと
永山絢斗さん(以下、永山) 年下の役者さんが増えてきたし、あとコロナ禍もあって、仕事への向き合い方は変わったなとは思います。年齢を重ねて、責任を感じるようになりました。
千葉雄大さん(以下、千葉) 僕が年々感じるようになっているのは、伝えるのって難しいな、ということ。というのも僕は、自分がめんどくさくなっているのを感じるんですね。「これは好きじゃない」と感じる度合が高くなったり、「これでいいのか?」といちいち疑問に思ってしまったり。経験が少なかった20代の頃よりまわりが見えてしまう分、「こうしたらいいのに」とか思うことが増えて。それを伝えるんですけど、と言ってもベテランなわけではないから偉そうになってもいけないし、その伝え方が難しい。今はそういう過渡期にいるのかな、という気がしています。
永山 責任は増す一方で、歴が長くなって自分の癖とかも分かってきて、それがコンプレックスにも感じてくる。そういうのを日々、作品ごとに壊していきたいし、そうして刺激的な毎日を送りたいな、と。そんな年齢になってきたとは思いますね。
千葉 うん、破滅願望はありますね(笑)。
「自分の伸びしろのなさに苦しんでいた時期も」(永山)

永山 誰でもあると思いますけどね。……って、決めつけてごめん。
千葉 アハハ! 僕は正直、「辞めたい」はなかったんですけど、仕事がなくなったら別のことをすればいっか、ということは思っていました。
永山 僕はこの仕事を始めて6~8年……、10年経たないぐらいの頃は、自分の伸びしろのなさに苦しんでいました。年齢のこともあったんでしょうが、行き詰まってよく「辞めようかな」と考えたこともありました。でも30歳を過ぎてからは、時間の流れが早くなってきたというのもあって、あまり自分を責め過ぎず褒めてやろう、という気持ちに変わってきましたね。