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櫻井孝宏「25年声優を続けていても、まだまだ“ボウヤ”」人気声優が語る仕事論【初エッセイ刊行記念インタビュー】

今年デビュー25周年を迎えた、声優・櫻井孝宏さん。そんな節目の年に、自身初となるエッセイ『47歳、まだまだボウヤ』(KADOKAWA)が刊行されました。普段の日常や自身のルーツが語られる中、仕事と日常との距離感や、先輩後輩との関係性が伝わるようなエピソードも。25年間にわたる声優活動の中で、櫻井さんが大切にしてきたこととは――。

声優という特殊な職業ではありますが、仕事に向き合う気持ちはきっと私たちと同じ。インタビュー後編では、初エッセイに掲載されているエピソードを紐解き、先輩と後輩の付き合い方や20代・30代にしておきたいことについて伺いました。

「世間的にいいこと=必ずしも自分の考えではない」と確信した“執筆旅”

——エッセイでは、親御さんの登場するエピソードが多数ありましたね。

櫻井孝宏さん(以下、櫻井) 一度、母親から「許可とってないぞ」って言われたことがあって、あ、すみませんってなりましたけど(笑)。でも、自分を語る上では両親の存在は切り離せませんから、どんどん出していこうと。連載がはじまった当初は、「意外とちゃんとした文章だね」なんて、2人とも驚いていました。ゲームのこととかよくわからない内容もあったと思うけれど、毎回喜んで読んでくれて。本になる時もやっぱり喜んでくれたので、親孝行の一つになったのかな? なんて思います。たくさん出てもらっているからもちろん照れはありますけど、喜んでもらえるのは嬉しいですね。

——書き下ろしでは、地元の愛知県・岡崎へ“執筆取材”に……。

櫻井 せっかく自分のルーツをこれだけ書いているんだから、実際に巡ってみようとなりまして。「ええ〜なんにもないよ〜」と思いましたけどね。担当編集さんがイメージしている旅になるだろうか、という不安もありましたし。だから地元への旅を持ちかけられた時は、ちょっとぐずりました(笑)。

——(笑)。文章を読んだところ、今まで過去を振り返るようなことはあまりなかったそうですね。

櫻井 なかったですね。帰省したら友だちに会う、なんてこともありませんし。でもそのことに対して、寂しいとかひねくれた感情は抱いていなくて。友だちはいないよりいるほうがいいとか、たまの休日に家でゲームするよりドライブ行ったほうが楽しいよねって人もいますけど、それはそれぞれの考え方の違い。家でゲームをしたいがために、毎日の仕事を頑張っている人もいる。「世間的にいいと言われているもの=必ずしも自分の考えではない」というエッセンスは今回のエッセイにも落とし込まれていますけれど、書き下ろしは、そういう考え方で生きてきたことを確信する旅にはなりましたね。
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