ちょっと苦くてほんのり温かい。大人になって振り返る、家族で食卓を囲む時間

飯島 僕は学生時代、北海道に住んでいたんですけど、やきそば弁当っていう北海道限定のカップ焼きそばを週1、2回は食べていました。麺をふやかしたお湯で作る中華スープ付きで、それが抜群においしいんですよ。東京に住んでいる今も北海道フェアなどで見つけたら買って食べるんですが、次の日はめちゃくちゃむくんじゃう(笑)。無邪気に食べていたあのころと同じ感覚ではもう食べられないんだなぁと思うと、あのころは贅沢な時間だったと思います(笑)。
犬飼 僕は部活などで帰りが遅くなることが多かったので、家族が寝ても、ひとりでご飯が食べられるようにと、祖母がお鍋を用意してくれていたんです。毎日、毎日お鍋だったので、力士ぐらいの頻度で食べてましたね(笑)。
――どんな具材だったんですか?
犬飼 いつも鶏肉と水菜が入った水炊き。くずきりが入っているときはアタリでした。今でもお鍋を見ると祖母を思い出しますね。