今回はあだち充原作特有の甘酸っぱい青春ストーリーや葛藤を抱えた登場人物たちを振り返りながら、矢作さん自身が「青春だった」と語る留学のこと、演じた役柄との共通点、さらには最近使っているコスメまで、25歳等身大の矢作さんを根掘り葉掘りインタビュー。
「意見を言葉にして伝えないと、自分の存在に誰も気づいてくれない」

矢作 実は私自身も下手なんですよ!(笑) 小さい頃から人前で話すのが苦手でした。たとえば朝の会でその日の時事ニュースを発表したり、日直で号令をかけたりするのも本当に緊張するタイプで……。
自分の気持ちや考えを相手にきちんと伝えることは難しいです。今でもはっきりと自分の思ったことを言える人はすごいなと思います。

矢作 役者の仕事を続けてきた中で、ようやく人前で話すことに少し慣れることができてきたのかな? と思います。
矢作 一番のきっかけは、やはりニューヨークに留学したことが大きかったです。誰一人知らない、言葉も通じない人たちに囲まれて、自分の意見をしっかりと伝えないと私の存在に誰も気づいてくれない。それではニューヨークに来た意味がない。そのときに自分の意見をちゃんと持ち、それを言葉にして人に伝えることを強く意識して過ごすようになりました。人間、意識しないと克服できないんだと実感しました。