同世代のパイオニアが語るプロ論
フリーアナウンサー 宇垣美里

根拠のない自信
ちゃんと頑張れることを知っているから不安はない
「家族は全員、会社勤めではあるものの資格職なので、ある意味どこでも働ける。よく、『ウチの家族はみんなどこでも生きていける』と豪語していました(笑)」。そんな彼女に、「プロの定義」を聞くと、「仕事にとことん責任を取るのがプロだと思います」という答えが。
「私が一緒にお仕事をしたアナウンサーの先輩は、自分が読むものに対する責任感がとっても強かったんです。100調べてレポートを書いても、インタビューで使えるのはその知識の1%程度だったりするけれど、その1%を見つけ出すには、100調べることが必要。そういったことを、先輩から学びました。
人生で一度でも何かに全力でトライしたことがある人は、絶対に他のことも全力を出せる。私は鈍くて頭も良くないし要領も悪いですけど、その分真面目ではあるので、任されたことに対しては、全力で頑張る。それがわかっているから不安はないんです」。
経験値を増やす
その瞬間、瞬間に自分がやりたいかどうかが羅針盤
『大変そうだな、これは辛いかもしれない』と思う道を選んだ方が、後悔しない。聖書に『狭き門より入れ』という言葉がありますが、それを無意識のうちに実践してきて、その結果が今という感じです」。では、目標や将来のイメージを持たない宇垣さんが、道なき道を進むときの羅針盤は?
「その瞬間に私がやりたいかやりたくないか。それだけだと思います。よく言えば好奇心旺盛、悪く言えば飽き性なので、同じことを続けるのがあまり得意ではない。それもあって、単純に経験を増やすのが好き。経験が増えれば満足、みたいなところがあるんです」
宇垣美里
1991年4月16日生まれ。兵庫県出身。同志社大学卒業。在学中に「ミス同志社」に選ばれる。2014年、TBSにアナウンサーとして入社。数々の人気番組に出演。19年4月にフリーに転身。現在は、テレビ、ラジオ、雑誌、CM出演のほか、「週刊プレイボーイ」「週刊文春」「週刊SPA!」などで多数の連載も持つ。著書に「宇垣美里のコスメ愛 BEAUTY BOOK」(小学館)、チョコレートがテーマのフォトエッセイ「愛しのショコラ」(KADOKAWA)などがある。放送中のドラマ「彼女はキレイだった」(カンテレ・フジテレビ系火曜 21時〜)にレギュラー出演中。

●再構成with online編集部 ●商品情報はwith2021年9月号発売時点のものです。