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松本穂香「中島健人さんが相手だったからこそ、いろんな表情を引き出してもらえた」共演作『桜のような僕の恋人』で感じたこと

もし大切な人が人の何十倍も早く老いていく難病になったら――。同名小説をもとにしたNetflix映画『桜のような僕の恋人』が全世界独占配信中だ。カメラマン志望の青年・朝倉晴人と美容師・有明美咲の、儚くも美しい“忘れられない恋”を描いた本作。「人の何十倍も早く老いていく難病」を発症する美咲を演じたのは、映画、ドラマ、CMに引っ張りだこの松本穂香さん。難しい役柄を演じた本作への思いとは――。全3回にわたってインタビューをお届けする。

思い出づくりをするような気持ちで、瞬間、瞬間を大切にするように撮影を

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――恋愛映画のヒロインを演じるのは、松本さんにとって本作が初めてですよね。

松本穂香さん(以下、松本) 本格的なラブストーリーは初めてでしたが、二人の関係性に焦点が絞られている分、よりいっそう画面越しに温度が伝わるんだと、完成した映画を観て感じました。台本の時系列に沿って撮影ができたこともあり、私が演じた美咲と中島健人さん演じる晴人が出会ったばかりの頃の場面は、私と中島さん自身も出会いたてで。おかげで、自然な初々しい距離感が出ていたと思います。付き合って2ヵ月くらい経った頃のシーンは、私たちもコミュニケーションを取って親しくなっていたので、お互いにリラックスして距離が縮まっているのが伝わってきました。そういった頭で計算するのではない“何か”ってちゃんと表れるんだ、ということを実感できて、今後役者を続けていくうえで良くも悪くも考えさせられました。
――タイトルにもあるように、晴人は美咲のことを“桜のような人”と表現します。たしかに、ぱあっと花が咲いたような明るい笑顔が印象的でした。

松本 美咲は自分の気持ちにすごく正直というか、喜怒哀楽が隠せなくて、思ったことをそのまま言っちゃうタイプの女性。でもただ前向きではつらつとしているだけでなく、見えないところで人一倍努力することも、相手を思いやって黙ることもできる。だからこそ物語の前半は、いろいろな表情を見せられたらいいなと思いながら演じていました。“桜のよう”というところはそこまで意識していませんでしたが、後半はとにかく重く切ないシーンが続いていくので、前半にどれだけ楽しくて幸せな姿を見せられるかが重要になってくるだろうな、と。思い出づくりをするような気持ちで、瞬間、瞬間を大切にするようにはしていました。

――おっしゃるとおり、いつでもはつらつとしていたからこそ、普通の人の何十倍もの速度で老いていく難病を発症したとわかってから、どうやっても笑えなくなっていくのが、観ていても苦しくてたまりませんでした。

松本 心情だけでなく技術的な面でも、演じるのが難しい役だと感じました。“気持ちは年齢どおり若いまま、体だけが老いていく”というのは、単に見た目が変化するだけでなく、いろんなことが億劫になるほど体が重くなって、あちこちが痛みはじめるということ。現実には自由に動ける私でさえ、その所作を演じるうえで、思い通りに動かせないというじれったさを非常に感じていたので、現実に発症された方の苦しみは想像できないくらい相当だろうと思います。監督とは何度も相談し、カメラテストを繰り返しながら、進めていきました。
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