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石原さとみが20代で2度経験した「アイデンティティ・クライシス」その危機から立ち直った方法

石原さとみ “私はなぜここにいるんだろう?” 20代で2度、大きな挫折を経験しました。

石原さとみさんが、23歳と27歳で経験したという「アイデンティティ・クライシス」。人としても女優としても、何のために頑張っているのかがわからなくなった。でも、「自分だってきっと誰かの役に立てている」とそう思えたとき、未来は、ほんのり明るくなった。
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「ソウメイ」という言葉の響きに憧れた 

“聡明な女優”になりたい――。
オーディションの履歴書に、そんなことを書いていた。15歳のときだった。聡明の“聡”は耳がよく聞こえること、“明”は目がよく見えることを指す。つまり、物事を深く理解し、的確な判断を下す能力に優れているという意味だ。

価値観が多様化していく現代に、それは、生きる上でとても大切な能力だけれど、少女の頃の石原さんは、「ソウメイ」という言葉の“響き”と、耳偏に公正の公、その下に心という文字でできた漢字に「明」というシンプルな文字が重なる、いわゆる“文字面(もじづら)”に惹かれていたという。

「芸名も、聡明の聡をとって漢字で“聡美”にするのがいいんじゃないかと話していたくらい、文字と響きが好きでした。当時抱いていたイメージは、知的さと落ち着き、内面と外面の美しさを兼ね備えた大人、かな? 漠然と、『そういう大人になれたら』と思っていたんだと思います」
30歳を過ぎたある日、あの頃に描いていた聡明さと、大人になって感じる聡明さには、ギャップがあることに気づいた。

「有名なナショナルブランドの会長さんの本の中に、『人間の英知を集約したものが“真善美”である』というような文章があって、それを読んだときに、『ああ、私が目指していたものはこれだったのかもしれない』と思ったんです。その著者は、『正しさへのこだわり』について書かれていました。

正しいことをちゃんと知っていて、正しい判断ができること。それが、世の中を良くすることにつながる。企業は、社会を良くするためにあるべきだ、と。大まかにいうとそんな内容でした。

私が携わっているのはエンタテインメント業界ですが、私たちの表現だって、少しでも社会を良くするものであってほしい。

私は、20歳から23歳までと、20代の後半で2回かな? 『自分はなぜここにいるのか』がわからなくなる、アイデンティティ・クライシスのようなものを体験しています。

その危機から脱出するためには、『自分だって、誰かの役に立てるんだ』と気づくことが必要でした。だから、自分がなりたい将来像は、知的さとか美しさ以上に、より良い場所へと自分自身や周囲の人たちを連れていけるような、人間力のある人なんじゃないかって思ったんです」
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