同世代のパイオニアが語るプロ論
フリーアナウンサー 宇垣美里
中途半端はカッコ悪い
代わりはたくさんいるし、私にしかできないこともない。だから仕事は完璧にしたい
「だって、大統領ですら変わるんですよ。そう考えると、私ごときがする仕事なんて、誰でもできるに決まってるじゃないですか。ただ、誰でもできるからこそ、私なりの誠意を持ってきちんと取り組むようにしています。
サラリーマンのいいところは、代わりになってくれる人はたくさんいるところですよね。だから本当に大変な時は代わってもらえばいいと思う。そういうシステムなんですから」

「カッコつけなんです(笑)。自分がダサいって思うようなことは書きたくないし、そういう振る舞いもしたくない。なぜそういう性格になったかと考えると、たぶん、中学生時代に原因があって……。私、中学校が苦手だったんです。とにかく思春期特有の男子の態度や、女子同士でつるむ感じについていけなかった。それで、時間があったので、図書館の本を全部読もうと思って、実際に制覇することができたんです。これは、今の私の自信につながる“達成感を覚えたエピソード”の一つです」
自分なりの誠意
自分の考えにそぐわない振る舞いはしない

「元々が怠惰なので、効率良くやりたいんです(笑)。自分を卑下することは、意味があまりないと思っているからしないです。あとは、長く付き合っている友達や妹が、何があっても味方でいてくれるので」
そうして彼女は、アナウンサーともタレントともエッセイストとも違う、肩書を超えた、“宇垣美里”という職業を引っ提げ、道なき道を突き進む。
宇垣美里
1991年4月16日生まれ。兵庫県出身。同志社大学卒業。在学中に「ミス同志社」に選ばれる。2014年、TBSにアナウンサーとして入社。数々の人気番組に出演。19年4月にフリーに転身。現在は、テレビ、ラジオ、雑誌、CM出演のほか、「週刊プレイボーイ」「週刊文春」「週刊SPA!」などで多数の連載も持つ。著書に「宇垣美里のコスメ愛 BEAUTY BOOK」(小学館)、チョコレートがテーマのフォトエッセイ「愛しのショコラ」(KADOKAWA)などがある。放送中のドラマ「彼女はキレイだった」(カンテレ・フジテレビ系火曜 21時〜)にレギュラー出演中。

●再構成with online編集部 ●商品情報はwith2021年9月号発売時点のものです。