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#おしゃれOLさんの憧れアイコン
28.Apr.2020

【明日海りお】「ファンの方の『こんな明日海りおが見たい』という声は、なんでも嬉しい」

昨年の3月から11月までの8ヵ月間は、明日海さんにとって、青春を締めくくるような大イベントだったという。

「卒業公演のことで頭がいっぱいで、正直、“辞め切ってみないと何も考えられないなぁ”という感じでした。退団したら、宝塚とは全く違うことがやりたくなるのかもしれないし、ずっと、宝塚のように、舞台で中性的な姿を演じることに魅力を感じるかもしれない。年が明けて、新しい事務所に所属して、今は“心機一転”、まっさらな気持ちでいますが、男役トップスターではない、明日海りおという立場で取り組む日々は、『へぇ、こんな自分がいたんだ』という発見があるのが楽しいです」

身長169㎝。スラリとしたスタイルは、ハイブランドに負けないゴージャスさがあるが、下級生時代は、娘役を任されることも多かった。

「男役に憧れて宝塚に入ったので、役柄が発表になるたびに、『今回は娘役ではありませんように』と祈っていました(笑)。こう見えて頑固というか、負けず嫌いなところもあって、男役を内面から演じることにこだわっていて……。宝塚の作品には、いろんな男性が登場しますが、どんな役にも、良いところだけでなく、弱いところや愚かなところはあると思うんです。理想の男性としての存在感だけでなく、その奥に“人間臭さ”のようなものが潜んでいて、お客様は、そこにヒリヒリしたり、共鳴できたりするのではないかと。元々、単純にかっこいいだけのヒーローよりはダーティヒーローに魅力を感じるタイプで、自分でも、ダークな部分も併せ持った男性だけが放つ陰りや色気も、芝居の中で見せていきたかったんです」
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自己を分析しがちで、気づいたら人間観察をしていることもしょっちゅう。宝塚の仲間といる時も、あまり喋らないで周囲の話をふんふんと聞き、関係性や人となりを把握してから自分の意見を言う。自分の出し方については、そんな慎重なところもあった。

「舞台の時は、私は結構細かく計算するタイプなんです。この位置からこの位置なら2歩で移動するのが一番綺麗だなとか、このセリフを言うには、瞬きが1回必要だなとか。『絶対こうじゃなきゃ』というこだわりがものすごくあったのですが、本番になると、相手とのやりとりや、その気持ちの高揚で変化する。それが、鳥肌が立つぐらい面白いんです。ベストだと思っていたタイミングが、気持ちが揺さぶられると、ズレたりとか。役の軸はブレないけれど、芝居は毎日更新されていく。毎日コツコツやっていると、気持ちが、ウォーッと走り出す瞬間があるんです」

そうやって、さも幸福そうな瞳で話しながら、「ウチは、母が感情表現が豊かで、情熱的で賑やかな人なんです。対する父はとても寡黙で、大事なことしか口にしない。普段は人間を観察していても、ステージに立つと感情を解放できる私は、つくづく2人の中間だなと思います」と言って、優雅に微笑んだ。
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