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田中みな実「透明になりたかった」

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「つまり、すっぴんですか?」

「衣装合わせのとき、何を着ても監督から『都会的に見える』と言われてしまって」と、衣装合わせのときの苦労を振り返った田中みな実さん。インタビュー第二弾は、俳優として「透明になること」を目指した田中さんがいちばん嬉しかった褒め言葉の話。

「すんなり済むと思っていた衣装合わせが意外と難航したんですよね。シンプルなTシャツやチェックシャツだけで何着着ただろう。襟元の開き具合や素材など、監督が細かくチェックされていました。メイクは『ほとんどしなくていい』との指示で、眉と薄くアイラインを引いた状態でチェックをしてもらったら、『もっとなくていい』と。『つまり、すっぴんですか?』と聞くと『そうですね』とのことで、結果ノーメイクに(笑)。涙を流すシーンが多かったから、化粧が崩れてお直ししていただく手間が省けて、かえってよかったかもしれません。」

自分らしい美について、さまざまな発信をしている田中さんだが、実は、女優として「キレイに見られたい」という願望はない。アートメイクをやらないのも、役によっては今回のように完全なすっぴんを求められることもあると思うからだ。
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「演じるにあたり、衣装やヘアメイクに助けていただく部分は確かに大きいです。あとは、いかにして、その人物として存在できるかどうか。内から込み上げてくる感情はもちろんのこと、細かいことでいえば、“立ち姿勢”にも気を付けないといけないなぁと考えさせられました。日頃から意識的に良い姿勢でいることを心掛けているので、うっかりすると背筋ピーン、胸をバーンと開いて立ってしまうんです(笑)。だからか、怒りに満ちて身体を固くし、夫の死に直面して疲弊した未亡人を演じたあとは身体がバキバキに。撮影が終わってから、いつもの整体に行ったら『どうしたんですか?! 背中も首も曲がって、呼吸がかなり浅くなっていますよ』と先生に驚かれました。あと、泣きすぎたせいか、口角が下がってしまったみたい。哀しみやつらさ、痛みって、骨にも内臓にも筋肉にも、影響を及ぼすのだと勉強になりました」
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