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高梨沙羅「ひたすら耐え忍ぶことだけがプロフェッショナルではない」飛び越えてきた過去の自分の常識

高梨沙羅【固執もとまどいも越えていく】

自分改造を恐れない人のプロ論

24歳にして、スキージャンプの歴代最多勝記録を持つ高梨沙羅選手。欧州選手との体格差にも負けず、誰よりも遠くに飛んできた。しかし、何よりも彼女が飛び越えてきたのは、度重なるルール変更と過去の自分の常識。

現代を生きるOLが、必要性に気づき始めた「自分を変える」ということを、ひと足もふた足も先にこの人は実践してきたのだ。

必要なものは「欲しい」と言うこと

スキージャンプは欧州が強い競技で、世界ランキングの上位には常にノルウェーやスロべニア、オーストリアの選手が入っています。彼女たちの内面的な共通点を挙げるなら「自己主張が強い」ことかもしれません。

例えば宿泊したホテルの手違いで移動車が時間通りに迎えに来なくても、日本人は文句を言わずに黙って待つことが美徳だと考えがちですよね。でも、海外の選手たちだったら「絶対に試合会場に遅れたくない!」と伝えて、どうにかして別のタクシーを手配してもらうと思います。

そうやってはっきりと自分の意思や要求を表に出せる選手は、試合でもやはり安定した結果を出す傾向がある気がします。

どの仕事も同じだと思いますが、スポーツの世界にも「結果がすべて」というシビアな側面があります。まして国の代表選手として試合に出るからには、自分のベストを尽くすための環境作りにもこだわるべきですし、周囲に「こうしてほしい」と伝えることは“ワガママ”とは違うかもしれません。

少なくとも、ひたすら耐え忍ぶことだけがプロフェッショナルではないのかなと。私も一流の選手を見習って、重要な場面ではちゃんと自分の要望を言葉にして伝えることを心がけるようになりました。
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AP/アフロ

自信は結果につなげることで “本当の自信”になると思う

大舞台で実力を発揮するためには、自分に自信を持つことが大前提です。でも、結果がともなっていないのに自信だけを持っていても、やっぱり迷いが生じてしまいますし、あんまり本番では役に立たない気がします(笑)。

私の場合、もし良い成績が出せなくなったら、無理に自信を持ち続けるのではなく、思い切ってやり方を変えることから始めます。練習でコツコツと新しいスタイルを築き上げ、また試合の結果が上向いてきたら“本当の自信”が得られる。

スキージャンプはそもそもスキー板という道具を使う競技です。ベストな道具の改良は大事な要素だけれども、何かのトラブルでそれとは違うものを使うことになっても自分は結果を出せる、そんな自信を構築することが大切。繰り返してきたトライ&エラーの量が多ければ多いほど、迷いのない状態で本番に挑むことができます。

平昌五輪で獲得した銅メダルは、自分のベストを出し尽くした結果だと思っています。そこで感じた自分の限界を飛び越えるために、イチから試行錯誤してきました。来年の北京五輪では、4年間での成長を感じてもらえるようなパフォーマンスを見せることを大切にしたいと思っています。
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松尾/アフロスポーツ
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