CLANE DESIGN 松本恵奈
「発信し続ける原動力」
結果を出しながらも築いた地位を手放し、自らの意志で次のステップへ進んだ女性がいる。皆さんもご存知だろう、CLANE DESIGN代表・松本恵奈さんだ。危機的状況をも乗り越え、新たな道を作り、常に進み続ける彼女の原動力とは?
「CLANEを立ち上げたのは30歳のころ。会社として整うまでは無我夢中でした」
どんな危機的状況に陥ったとしてもできることをやって、やって、やりきる!
私は23歳からエモダというブランドをプロデュースしていました。自分が大人になったからといってブランドの方向性を変えたくなかったので、30歳で次のステップへ進むことはギャルなりに決めていて。本当に無我夢中で、右も左も分からずクラネを立ち上げました。以前は会社という大きな組織でシステムが整った中で働いていたけど、それがまったくない状態。試行錯誤しているうちにあっという間に6年が経っていたという感じです。普通に働いてくれるスタッフはいたけど、ちゃんと愛を持って働いてくれて、心から信頼できるチームができるまでにはそれなりに時間がかかりました。その間にすごく大変……というか、倒産危機もあったりして。
2020年のコロナ禍初期はお店もクローズしたし、商品も入ってこないし……どう頑張っても会社が回らない。正直倒産するんじゃないかと、泣きながら神社にお参りに行きましたね。いやぁ〜、本当にヤバかった! でも、大どんでん返しがあったんです。
元々クラネでは私は前に出ることはせずに、後ろからブランドを支えていこうと思っていました。それがコロナ禍で会社が危機的状態になって「やれることは全部やるしかない!」と、私自身今まで避けていた自己発信をインスタライブやYouTubeを通して本格的に始めることに。ずっと喋って、撮影して。それをやって、やって、やって。すると、びっくりするほど反響があったんです。そこから今までずっと、スタッフ一丸となって全力で走り続けています。
やっぱり何かを発信することは、純粋に楽しいです。私は楽しくないことはやりたくないタイプなので、自分も周りも楽しくいられるように、常に新しいことを考えて新しい道を作っていくことが私の原動力。その道のりはしんどくても全然いいんです。みんなが楽しかったら!
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