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#わたしたちの憧れアイコン

森香澄・私がフリーになった本当の理由 「30歳目前で新しいチャレンジを」欲望赴くままに

“心が動く”ことを、今度は提供できる側に挑んでいく

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インタビュー中、森さんがもっとも頻繁に口にしたのが、“心が動く”という表現だ。ピアノを習い始めた3歳のときも、初めて夢中になったドラマ『花より男子』を、セリフを暗記するほど繰り返し観た10歳のときも、高校でミュージカルに参加したときも、自分の心が熱くなったり、動いたりするのを敏感に感じていたそう。ふと、「それほど好きなミュージカルの世界で、俳優になることを考えたことはなかったのですか?」と訊ねると……。
「憧れはもちろん持っていましたけど、別世界すぎて、当時踏み込む勇気はなかったですね。特にミュージカルに関しては、歌って踊って芝居ができる人は、もともと才能もある上に、小さい頃からそういう訓練を受けている人ばかりだと思っていたので、もう崇拝の域で(笑)」

 でも、そこから約10年の間に少しだけ広い世界を知って、社会人として頑張っている人を応援できるような仕事に就くことができた。その人たちのキラキラした表情から、自分もまた、今回のように、一歩踏みだす勇気をもらっていることに、毎度気づかされたのだそう。

「表現する人を応援しているうちに、自分も、応援する立場だけでなく、表現してパワーを届けるほうの立場に立ってみたいって思うようになったんです。長い間、実は自分の中で燻っていた思いでした。できるかわからないけれど、諦める前に、まずは挑戦すべきだと。『やってみたい』という思いがあるのに、挑戦しないまま歳を重ねて、いつか『もう、目指せないな』と後悔するのだけは嫌でした。アナウンサーとして、自分が担当する番組で出会う人たちに背中を押されて、勇気をもらって、私も、新しい一歩をこのタイミングで踏み出してみようとシンプルに思えたんです。心って、自分でも驚くほど、大胆な動き方をさせるものですね(笑)」
こう語る森さんだが、実は彼女、毎シーズンドラマを全作チェックし(早回し再生は自己ルールで厳禁)、舞台やミュージカル、アイドルやアーティストのライブにも観に行って知見を増やす“エンタメ通”で“勉強家”あることは、さほど知られていないかもしれない。
「大好きなので、観ずにはいられない感覚ですね」
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テレビ東京を退社した今、いちばんやってみたいことはお芝居。そして、いつかはミュージカルにも挑戦したいという。アナウンサーとしては異例のキャリアかもしれないが、彼女の発声を生で聞いた人間には納得感があるだろう。10代の頃は、「自分なんか無理」と畏れを持って見つめていた世界――。たとえ、叩きのめされることがあっても、食らいついていけるだけのタフさが、学生時代と局アナ経験で身についたと語る。

「もちろん、アナウンスのお仕事も続けていきますし、どんなお仕事でも、お話をいただいたらできる限りチャレンジしていきたいです。インフルエンサーになるという報道はちょっと違うかもしれません(笑)」
“局アナ”という職柄、これまでにもネガティブな報道やグッと堪えなければいけない瞬間が多くあった。
「座右の銘は『向き不向きより、前向き』なんです。昔から好きなこの言葉を、ずっと大切にしていきます」

好きな先輩アナウンサーに、高島彩さんと田中みな実さんを挙げた。パワフルで、自分を偽ることなく邁進する女性――。
 森香澄さんの“自ら人生を転換させる才能”に、これからの新時代をポジティブに切り拓くヒントをもらえる、そんな貴重なインタビューとなった。

Information

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with onlineにて、森香澄さんの連載がスタート!
森さん目線の“エンターテイメントの新情報”と、ポジティブシンキングを通して日々を楽しむヒントとなるような、"ここだけの"本音トークをお届け。 
森香澄のエンタメ道『向き不向きより、前向き』
4月12日より公開予定

森香澄 PROFILE

もり・かすみ/1995年6月16日生まれ。東京都出身。
2019年にテレビ東京・アナウンス部に入社。『THEカラオケ★バトル』や『ウイニング競馬』、『よじごじDays』などの司会を務め、その明るく親しみやすいキャラクター、柔らかな雰囲気で人気に。自身のSNSは総フォロワー100万人を突破(2023年3月28日現在)。2023年3月31日にテレビ東京を退社し、プロダクション「seju」に所属。アナウンス業のみならず、お芝居や音楽活動など多岐に渡り積極的に活動を広げていく。5月4日に行われる「Rakuten GirlsAward 2023 SPRING/SUMMER」にメインMCとして出演する。
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撮影/田上浩一 スタイリング/長張貴子 ヘアメイク/吉崎沙世子(io) インタビュー/菊地陽子
【衣装クレジット】
〈ニットワンピース〉ニットドレス¥22880/スナイデル(スナイデル ルミネ新宿2店) サンダル¥15400/ダイアナ(ダイアナ 銀座本店)
〈デニムワンピース〉デニムドレス¥24970/スナイデル(スナイデル ルミネ新宿2店) サンダル¥19250/ダイアナ(ダイアナ 銀座本店) タートルネック/スタイリスト私物
〈白シャツワンピース〉ドレス¥59400/ダブルスタンダードクロージング(フィルム) サンダル¥15950/ダイアナ(ダイアナ 銀座本店)

【お問い合わせ先】
ダイアナ 銀座本店 03-3573-4005
スナイデル ルミネ新宿2店 03-3345-5357
フィルム 03-5413-4141
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