ピープル
山崎育三郎「はなうたまじり」
22.Feb.2021

山崎育三郎×池井戸潤「『ノーサイド・ゲーム』はいったん原稿を全部捨てました」【連載 はなうたまじり 後編】

山崎育三郎【はなうたまじり】

人と会って、話して、楽しくて。思わず鼻歌を歌いたくなる。歌で心に温もりと潤いを届ける“歌うスーパー美容液”山崎育三郎さんが、「今会いたい人」と「こんなことやってみたい」ということを実現して、おしゃべりもするこの連載。 

「いつかお話ししたい!」と念願していた作家・池井戸潤さんは、育さまのドラマ出世作となった『下町ロケット』の原作者。前半では、育さまがドラマに挑戦した想いや「ここを経験したらもう何も怖くないよ」と言われたという『下町ロケット』の撮影話について語り合ったお二人。

後半では、池井戸さんがミュージカル好きと聞いて、テンションは一気に最高潮! 小説に舞台、ものづくりの苦労や楽しさについて、お話は広がっていきます。

作家・池井戸潤さんと「つくる」を語る 後編

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山崎さん:ジャケット¥60000、トラウザース¥30000/semoh(comcode showroom) その他/スタイリスト私物 

創作に正解はない。だから、ギリギリまで考え続けられるんでしょう( 池井戸さん)

■山崎 僕たちの場合は、すでにある作品をどう表現するかが仕事なんですが、作家は何もないゼロの状態から作品を生み出すわけですから、想像もできないんですよ。いったいその頭の中はどうなっているんだろう? と……。

■池井戸 そうですねぇ、まずは一回、適当に書いてみるんです。

■山崎 適当って! 

■池井戸 本当にそうですよ。バルブも知らないで書いたし(笑)。

■山崎 ハハハ! たとえば、一昨年ドラマ化された『ノーサイド・ゲーム』では実業団スポーツについて書かれていましたが、ああいう専門的な世界のことはどうやって?

■池井戸 それもやっぱり、原稿用紙500枚、600枚をまず適当に書いて……。でも、気に入らないときはボツにします。『ノーサイド・ゲーム』は、(2019年の)春からドラマの撮影が決まっていたんですが、1月くらいの時点でいったん、全部捨てました。

■山崎 えーっ、もったいない。

■池井戸 何か、嘘くさいなぁと思ったんです。で、どうしてそう思うのかえてみたら、どうもラグビーを讃えすぎていたんですよね。「One for all, all for one」なんて、実は日本でしか言われていないことで、ちょっとラグビーの精神が美化されすぎているんじゃないか、そんな批判的な視点をもって書き直したら、やっとしっくりくるものが書けました。
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