ピープル
山崎育三郎「はなうたまじり」

「ネタの枠に収まらない、新しい文化を作るのが理想」チョコレートプラネットに聞く“仕事の才能を伸ばす“秘訣

■長田 本当は僕らもコント一本で勝負してブレイクするのが理想だったんですけど、いかんせん売れない時代が長かったので。生き残るためには何にでも手を出さなきゃいけなかったんですよ。

■松尾 コントである程度の評価はされていたものの、なかなか芽が出なくて。そんな時期に、たまたまモノマネ番組に呼ばれて、たまたま声が似ていると思っていたIKKOさんのモノマネをしたらめっちゃバズッたんですよ。

■長田 僕らは芸人の中ではYouTubeを早く始めたほうなんですけど、それもテレビに呼んでもらえないから、自分たちで発信するしかなかったんです。

■山崎 自分たちが置かれた状況に柔軟に適応しながらスキルの幅を広げてきたということですよね。そうやって仕事の柱を何本も作る働き方は、芸能界に限らず、すごく今の時代に合っていますよね。何でも前向きに挑戦できる人は強い。

■長田 そうですね。僕ら芸人の場合は、もはやテレビだけで勝負するのは無理ですよ。番組を作る予算に余裕がない中で、重鎮のような先輩や次々と台頭する若手と少ない枠を奪い合わなきゃいけないですからね。ずっと勝ち残ることなんて想像できないですし、勝負できるフィールドを増やしておかないと不安ですから。どこで何が起こるかわからないからこそ、何が起きても大丈夫なようにしておかないといけないとは思っています。
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〈長田さん〉スタイリスト私物
■松尾 いろいろやっておくのは大事ですよ。コロナ禍でテレビ番組の収録や営業の仕事がなくなってしまったのですが、僕らはYouTubeをやっていたのでなんとか危機的な状況は免れました

■山崎 お世辞抜きでチョコプラさんは最強のコンビだと思います。今後はどんな状況になるのが理想ですか?

■長田 僕が今41歳(取材時)なんですけど、あと10年ぐらい頑張ったらグッと仕事量を減らしてセミリタイヤしたいですね。世界中の文化や景色に触れる旅をしたいです。

■山崎 ずっと同じ仕事をしたいわけじゃないと。これまた現代的な価値観ですね。

■松尾 僕らの場合、もともとお互いに「絶対にお笑いで天下を取る!」みたいな野心がないんですよ。だから「芸人はこうあるべき」みたいな固定観念に執着もしてないし、いろんなことに興味を持って手を出せるのかもしれません。

■長田 手段にはこだわらないし、どうせなら誰もやっていないことで人を笑わせたいじゃないですか。だから、僕の今の目標はグッドデザイン賞を取るようなモノを作ることなんですよ。
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〈松尾さん〉パーカ¥24200/BRAIN DEAD STUDIOS
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