ピープル
山崎育三郎「はなうたまじり」
26.Aug.2020

山崎育三郎×古田敦也 後編「『自分は運が良かった』と言い切れる山崎さんは、きっとすごくいいプレーヤーなんだと思う」【連載 はなうたまじり】

山崎育三郎【はなうたまじり】

人と会って、話して、楽しくて。思わず鼻歌を歌いたくなる。歌で心に温もりと潤いを届ける“歌うスーパー美容液”山崎育三郎さんが、「今会いたい人」と「こんなことやってみたい」ということを実現して、おしゃべりもするこの連載。 

今回のゲストは野球少年だった育さまのヒーロー、古田敦也さん。人生で大事なことの多くは野球で学んだと思うという育さまは、後半も古田さんの言葉にうっとりと耳を傾けます。

【古田敦也さんと野球】後編

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山崎さん:Tシャツ¥14000、トラウザース¥42000/ディスカバード その他/スタイリスト私物 古田さん:すべて本人私物

人生で大事なことは、全て野球から教わった?

■山崎 古田さんは、いろんな意味でそれまでのプロ野球の常識を打ち破ったわけで、とくに、目が悪くてプロ野球選手になる夢を諦めている子供達にとっては、大きな希望になったと思います。うちの弟は、野球のために東京から香川の尽誠学園に進学したけれど、プロにはなれませんでした。野球が上手い少年は山ほどいると思うんですけど、プロ野球選手になれる人とそうでない人の一番大きな違いはどこにあると思いますか?

■古田 僕は、何か一芸に秀でることができたら、プロには行けると思います。例えば、コントロールが悪くても、150キロの球を投げられるとか、足が物凄い早いとか。毎日毎日朝から晩まで野球をやるわけですから、テクニカルな面での欠点は、プロになってからいくらでも矯正できる。だけどプロの世界では、それだけでは生き残っていけない。もう一つ上のレベルに行くためには、とにかく、何かその人だけの武器を磨けるかが大きいと思います

■山崎  古田さんの場合だと“強肩”ですか?

■古田 最後は、そうですね。野球では、「盗塁を刺す」と言いますが、僕は、その「盗塁を刺す」能力はまあ高かったんじゃないかと思います。ランナーが一塁から二塁に盗塁する時、キャッチャーはピッチャーからの球を受け取って、セカンドベースに投げるんですが、その時にかかった時間が1.8秒〜1.9秒だと刺せると言われています。プロのキャッチャーは、ほぼ100%の人が2秒切ってくる。一芸に秀でるためには、本来なら1.9秒かかるところを、1.85秒にしなきゃいけない。この0.05秒を短縮できたら生き残れるんです。

だから、僕はそこに執着しました。そのほんのちょっとの時間が、大きな差を生むんです。僕はよく、「適者生存」って言葉を使うんですが、環境に合わせられた人間だけが生き残れるので、勝つためには変化していかなければならない。でも、プロスポーツの世界では、「適者生存」より、「弱肉強食」という考えの人が割と多い気がするんです。でも、結果的に、それが僕にとっては幸いしたんじゃないかな。

もし僕が、高校卒業してすぐプロになっていたら、環境に合わせていこうという発想にはならなかったかもしれない。だから、大学に行ったことも、社会人になったことも、回り道したと思ってないです。その経験があったから、野球で生き残れたんだと思います。
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