山崎育三郎【はなうたまじり】
今回のゲストは「モーツァルト!」で育さま演じるヴォルフガング・モーツァルトの父、レオポルトを演じた市村正親さん。対談中、つい“パパ”と呼んでしまうほど親しい間柄の育さまから改めて、“憧れの大人”、市村さんの役者道を伺いました。
【市村正親さんと親子語り】

PROFILE
1949年埼玉県生まれ。1973年に劇団四季『イエス・キリスト=スーパースター』でデビュー。以降ミュージカル、ストレートプレイ、一人芝居などに出演。秋には『オリバー』が上演予定。10月29日公開の映画「そして、バトンは渡された」に出演。
山崎育三郎
1986年東京都生まれ。ドラマ「イチケイのカラス」( フジテレビ系/月曜夜9時)出演中。6月15日よりコンサートツアー「SFIDA」開始。第17回からNHK『青天を衝け』に伊藤博文役で出演。
市村さんにお父さんとお母さんを両方やってもらったのは僕だけ!
■市村 お母さんをやったんだよね。
■山崎 あれが13年前。それから2010年に『モーツァルト!』で、今度はお父さんをやっていただいて。市村さんにお父さんとお母さん両方やっていただいたのって、僕だけじゃないかな。
その後ご著書『ステーキの横のクレソン』も読ませていただいて、本当にこういう大人になりたいなっていう憧れがあるんです。そもそも市村さんがこの世界に進まれたのは……?
■市村 高2の時、3年生を送る会で舞台をやったんだよ。そしたら演劇部の先生に「お前演技に興味があるのか?」「はい、あります」って言って、演劇部に入ることになって。そこから児童劇団に入って、そこで習ったものを演劇部のメンバーに伝授することを始めたんだよね。
■山崎 じゃあ舞台の世界と出会ったのは高校2年生のときなんですね。
■市村 高3のときに演劇部の先生に連れられて『オットーと呼ばれる日本人』を観たんだよ。そこで芝居の中で普通では経験できない、激しい人生を生きられるのだと、この世界に魅了されてね。
だから高校卒業後も舞台芸術学院に進んで。その時アルバイトで西村晃さんの付き人をしていて、卒業後も3年間、それを続けながらバレエのレッスンにも通っていたんだ。