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小島慶子「令和女子のための新・教養」

小島慶子「『エイジズム×ルッキズムJAPAN』で一番しんどいのは女性たち」“見た目の若さ信仰”を手放すために不可欠なこと

見た目の若さ信仰をアップデート

先日、LAで行われたBTSのライブでのこと。最後のトークでリーダーのRMが「パンデミックでライブができなかった2年間で、ファンが離れてしまうのではないか、自分たちも年齢的に前と同じようなパフォーマンスができなくなってしまうのではないかと不安だった。35歳や40歳になってもこのステージに立ちたい」と話したのが印象的でした。

最年長メンバーのJINは、29歳(韓国の数え方では30歳)。2年の間に7人のメンバーのほとんどは20代後半に。パンデミックでファンとの接点が持てない中でも次々と国内外の大きな賞をとっている彼らは本当にすごいですが、身体表現を行うアイドルやアーティストにとって、年齢に伴う変化は切実。男性でもルッキズムやエイジズムに晒(さら)されます。その不安を吐露した率直さに共感しました。
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ただ一般的には、男性は20代後半で若さを失うことを恐れる必要はないでしょう。むしろ若造扱いされることに苛立(いらだ)つ人もいます。

一方女性は、アイドルでなくても誰しも大学や職場で自分の「若さ」が注目される経験をします。より若い女性たちへとすぐに周囲の関心が移るのを目の当たりにし、焦るのです。

若い男性の中には「日本はすっかり男女平等だ。女性はむしろ得をしている」と言う人もいますが、偏った構造を局所的に切り取った見方です。その男性が40代になった時に、同期の女性は同じだけのチャンスを手にしているでしょうか。
男女の雇用格差や賃金格差、昇進の格差というジェンダーギャップが見えていないのです。映像の世界でも、若い女性出演者は多いけれど、30代、40代で活躍し続けている女性は、男性よりも圧倒的に少ない。

その背景には性差別と、根深いエイジズム、ルッキズムがあります。女性アナだけ非正規雇用とか、30代で異動という地方局も珍しくありません。
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