ピープル
小島慶子「令和女子のための新・教養」

【短期連載・小島慶子の「絶対☆女子」vol.3】ダメ出し女子

講談社コミック『Kiss』で圧倒的共感を得た小島慶子さんの等身大エッセイがついに書籍化しました!!

私たちはもっと気楽に生きられる――。比べなければ、ほら、堂々と私の顔で立っている。みんな、「絶対値」で生きよう、一緒にさ。仕事人・母・妻として小島慶子さんが感じたココロ60選が収録されています。

with onlineではその中から、with読者向けに抜粋したコラムを、水・金の週2回配信! 今回は「ダメ出し女子」がテーマのコラムをお届けします。
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『絶対☆女子』著:小島慶子 発売日:2017年12月13日 定価 :本体920円(税別)

ダメ出し女子

私の次男は5歳。このごろは文句小僧です。子供が自我を確立する過程では、僕には僕の言い分があるよ! とか、他の人は間違ってるよ! と言いたがる時期があるものなのですね。脳みそが順調に育っている証拠なのでめでたい限りですが、ふと気がつきました。そうか、ダメ出しばかりする人って、5歳児並みということなんだな。

テレビを見ながら「この役者は下手」「あの芸人は面白くない」「キャスターのネクタイの柄がありえない」などと勝手なことを言うのは楽しいものです。目についたものを片端からくさすのは一つのリラックス法なのかもしれません。でも、あんまりやっていると気持ちが荒むもの。それに、そうやって文句ばっかり言っている人とは一緒にいて楽しくないですよね。職場でそんなことをやられたら、鬱陶しくて仕方ありません。

ダメ出しは簡単だし、ちょっと賢げに見えるから、何か言ったつもりになれるんだと思います。5歳児と同じ「自分は他と違う」という主張です。でも、自分が何を良いと思うのかについては、なかなか語れないもの。褒めるのは勇気がいるんだと思います。「見る目がない」「わかってない」とダメ出しやさんに突っ込まれるから。

あなたの周りにもいるでしょう。文句やダメ出しが知性だと思っている人。否定することはできるけど、何かを提案することはできない人。最後は「はいはい、自分が一番賢いって言いたいのはわかりました」と誰も相手にしなくなります。

他の人から見たらつまらないものでも、自分が好きなら好きと言っていいはずです。一般的には全然評価されていなくても、自分にとっては価値のあることもある。好きな本や映画なんかそうですね。名作じゃなくても、忘れられないものってありますから。そんなの趣味悪いとかわかってないとか言われても、ほっといてくれ! です。

人付き合いでは、ダメ出ししていたら周りはバカばっかりに見えるでしょう。でもそれは決して、自分が利口であることの証明にはなりません。むしろ、逆かも。人のいいところを見つけることができないってことですから。

ある有名な女優さんは「私は、相手のいいところとだけしか仕事しないの」と言ったそうです。いい仕事をするには、相手の嫌な面に注目するのではなく、いいところとだけ繫がるようにする。これを聞いてから、ちょっと仕事のストレスが減った気がします。この世をつまらなくするのも、ましにするのも目の付けどころ次第なんですね。
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<B>小島慶子さん</b><br> タレント、エッセイスト。<br> 仕事のある日本と、家族と暮らすオーストラリアのパースを3週間ずつ往復する出稼ぎ生活。『るるらいらい』(講談社)、『解縛』(新潮社)、小説『わたしの神様』(幻冬舎)、小説『ホライズン』(文藝春秋)など著書多数。
with onlineでは引き続き、with読者向けに抜粋した『絶対☆女子』のコラムを、水・金の週2回お届けします。チェックしてね!
はじめに
女の視野はウマより広い
ダメ出し女子
憧れと嫉妬
女の見た目
クラウドで安心?
心の男子
自意識にサヨナラ
変化なし…?
・女を謳歌しよう(1/12UP)
・埋蔵セクシー(1/17UP)
・振り向けばタラレバ娘(1/19UP)
・From圏外with Love(1/24UP)

12月13日より好評発売中!

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