ピープル
小島慶子「令和女子のための新・教養」
19.May.2020

小島慶子「キャラがない」ーキャラ立ちを目指す前に自分の感情を掘り下げてみよう【令和女子のための新・教養】

オトナになるって楽しい!小島慶子の令和女子のための新・教養【Vol.8】

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先日、with編集部の方と話していたら「自分にはキャラがない」と悩む読者が多いとのこと。それはしんどいはずです。キャラは探しても見つからないものだからです。

いわゆる“キャラ付け”という習慣はテレビのトークショーなどから広まったものだと思われますが、あれは会話の流れを分かりやすくするための演出手法です。駆け出しのタレントにとってはキャラ立ちするのは知名度を上げるために必須かもしれないけど、次第にキャラに縛られて苦しい思いをする人も少なくありません。

本人の特徴の一つがたまたま需要のあるキャラに合致した時はいいけれど、人間は多面性のあるものだから、一つの面ばかりで扱われるといつか限界が来るのです。制作サイドは、飽きたら次の出演者に替えるだけ。実に残酷な世界です(芸能界こわ……)。

それをわかっている聡明なタレントは、求められるキャラを演じつつも、世の中の反応や自分の進みたい方向などを勘案して巧みにキャラを変化させ、進化を重ねていきます。「自己プロデュースがうまい」と評されることもありますね。周囲のアドバイスもうまく取り入れながら、臨機応変に対処する才覚のある人たちです。
そんな同世代の賢い女性タレントたちを見て、自分もああなれたらなあと思うこともあるかもしれません。今はテレビの中のトークと日常会話の境目がなくなっているので、職場や友達同士でもキャラ立ちが重視されるのかも。うまい切り返しもできず地味な自分はダメだなーとなんだか焦ってしまう気持ちもわからないでもありません。

ただ、テレビや動画の中のトークはあくまでもショー。“商品”です。雑誌やwebのインタビューも、本人が頭を使って、さらに人の手で洗練されて世に出ているものですから、生の言葉そのままではありません。日常会話ではキャラ立ちしなくて当たり前なのです。それ風にすることは可能でも、長続きはしません。とってつけたようなキャラを演じても間違いなくすべります。

でも、実際身近にナイスにキャラ立ちしている同僚や友人がいるんだもん! というのもわかります。私の友人知人にも、編集者とか船乗りとか美容皮膚科医とか弁護士とかNPO法人代表とかピラティスのインストラクターとか教師とか住職とか……タレントでもないのにめちゃくちゃ話が面白い人がいっぱいいます。しかしそれは、キャラがあるからではなく、脳みそがキラリと光るからなのです。
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