ピープル
古市憲寿の「OL温故知新」

コシノジュンコの“前向き思考の鍛え方”「過ぎたことは全部ゴミ、というくらい気にしない」

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戦後、経済の発展によって日本人は前例がないほどの“自由”を手に入れた。女性の生き方の模範となる成功例が少なかったはずの時代に、働き盛りだった女性たちはどんな幸せを求め、どうやって人生を切り開いてきたのか?

激動の時代を乗り越えてきた先人たちの声が、きっと令和を生きるOLたちへの応援歌となる。至極の名曲(人生)を集めることを目指して、社会学者の古市憲寿さんによる対談連載! 

今回は1970年代から世界的なデザイナーとして活躍するコシノジュンコさんが登場!

古市憲寿がコシノジュンコさんに聞く「前向き思考の鍛え方」

大丈夫。常に「今」がいちばん楽しい

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ファッションデザイナーの登竜門「装苑賞」を最年少で受賞。1978年から22年間、パリコレクションに参加。以降、NY(メトロポリタン美術館)、北京、キューバ、ロシア、スペインなどでショーを開催し、ファッションを通じた国際的な文化交流に力を入れる。

オペラ「魔笛」やブロードウェーミュージカル「太平洋序曲」など舞台衣装を数多く手がける。2017年に文化功労者顕彰、2021年フランス政府よりレジオン・ドヌール勲章受賞。毎週日曜17時〜TBSラジオ「コシノジュンコ MASACA」でパーソナリティーを務める。

未来は誰にも分からないから“今”に集中して毎日を楽しむ

■古市 「近著の『コシノジュンコ56の大丈夫』面白かったです。とにかく、めちゃくちゃ前向きなメッセージばかりで読んでいて爽快でした」

■コシノ 「そう。私は“前”のみです。『昔はよかったね』なんて後ろを振り返るのは性に合わなくて、過ぎたことは全部ゴミ、というくらい気にしません」

■古市 「ゴミ……潔いですね(笑)。そもそも、デザイナーであるコシノさんがどうして語録という形で本を出すことになったんですか?」

■コシノ 「ずっと仕事で日本とパリを行き来する生活をしていたのですが、2020年の2月に帰国してからは新型コロナウイルスによって自粛生活をすることになって。一日中、家にいることなんて初めてだったし、ジムにも行けないし、人に会わないのは退屈でしょ。だから何か人のためになることをしたいという気持ちが募って。以前から打診のあった本を書く仕事に取りかかるなら、今しかないなと」

■古市 「え? コシノさんってジムに通うんですか? あまりイメージにはないですが、運動は好き?」

■コシノ  「もちろん。運動って“運”が“動く”って書くように、前向きに生きるためには欠かせません。ランニングにしろ、水泳にしろ、とにかく前に進む種目が好きですね」

■古市 「すごい。やっぱり普段から元気なんですね。ついつい後ろ向きになりそうな時代だからこそ、コシノさんの言葉に若い読者も刺激を受けると思います」

■コシノ  「年齢なんて関係ないの! 私は今がいちばん楽しいし、今がいちばん若くて元気なの。『もう若くないし』なんて言って、何かを諦めるなんてナンセンス。私たちが生きているのは“今”なんだし、信用できるのは“今”だけですよ。今日を大切に、今の自分が楽しくて有意義だと思うことに集中するのが大事ですよね」
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『コシノジュンコ 56の大丈夫』(世界文化社)¥1980
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