どんな情報も捉え方次第
さて、就職に関する情報もいろいろと錯綜しているようですね。
・就職浪人は絶対にするな
・非正規でも大丈夫
・正社員以外の選択肢は取らないほうがいい
・ハローワークがあるからいつからでも働ける
という上記の情報はどれもある意味正しく、ある意味間違いです。TPOという言葉がある通り、時と場所と状況によって、言葉の持つ文脈は変わって来るものです。一つ一つ検証してみましょう。
「就職浪人は絶対にするな」
というのは最近の考え方だと思います。以前の日本企業というのは新卒一括採用で社内で人を育てていくという風潮があって、新卒を逃すと大企業になかなか入れないということがありました。しかし今は中途採用や転職に対する抵抗が少なくなりました。そうすると就職浪人をするよりも、少しでも早く社会人生活をスタートさせるというのも一つの考えです。だからそういった意味では最近の考えとして正しいですが、業界によっては中途での採用に、まだ後ろ向きの会社もあるので、なんとも言えないところです。
「非正規でも大丈夫」 or 「正社員以外の選択肢は取らないほうがいい」
というのも、有能な人、ガッツのある人ならば非正規で入社しても、そこから先、正社員への登用というのもも大いにあり得るので大丈夫だと言えますが、正社員と非正規社員の賃金格差が是正されていない現状では大丈夫だとは言い切れません。内閣府の2016年時点の調査では非正社員と正社員の差については、所定内給与額ベースで 1.5倍、年収ベースで 1.8倍程度となっています。ボーナスなども含めると2倍近くになるので、格差は大きいですよね。だから正社員登用の門戸の広い、新卒採用時点でで正社員の席を確保しておくという考えもある意味正しいのです。
「ハローワークがあるからいつからでも働ける」
ハローワークというのは公共職業安定所の愛称で、「国民に安定した雇用機会を確保すること」を目的として国(厚生労働省)が設置する行政機関です。このハローワークにおける有効求人数を有効求職者数で割ることで有効求人倍率というのが産出されます。なので有効求人倍率が1を上回れば、求職者一人あたりに1社以上の求人があることになります。コロナ禍の現状でも2020年の平均は1.18倍でした。この数字だけ見ると1人に1社以上の求人がいまだあることになりますが、ミスマッチというものがあり、例えば地域差、年齢差、職種差、賃金差などで求人側と求職者のマッチングが出来ないこともあります。「何でもいいから、がまんするから、働く」というのは離職を招き易いので、ハローワークに求人があっても働けないということもあるのです。
その他にもあなたが危惧しているとおり、女性・ニート・非正規・フリーター等に厳しい記事が多いというのも、たしかにあっているけど、もしかしたら危機を煽りたい、煽ることで格差を是正したいという伝え手側のフィルターがあるかもしれないし、全ての地域や企業がそのような状態であるということもないのです。
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