40年前、私たちの親の時代には【子どもがいる世帯は7割】でした。ところが今は【子どもがいない世帯が6割】。社会は大きく変わっているはず? ……と思いきや、給料は上がらないのに物価は上がり、男女の賃金格差と雇用格差はあいかわらず。暗くならざるをえない状況だけど、どうしたら少しでも豊かな人生を送れるのか、家族や友人たちとどう楽しい時間を持てるのか、小島慶子さんと考えていく連載です。
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連載第10回【小島慶子 明日の空模様 】「30代からの友だち問題。増えましたか?減りましたか?」
30代になって、友だちとの付き合いが難しくなった……と悩んでいる人もいるんじゃないでしょうか。私の30代は友だち激減期でした。理由は、生活の変化。育児と仕事の両立にてんてこまいで、友だちと会うどころではなくなってしまったのです。
それまでは似たような境遇だった友人たちが、私生活も仕事も、さまざまに違ってくるのが30代です。結婚するかしないか、子どもを持つか持たないか。仕事の種類や働き方も違います。価値観や生活パターン、世帯収入もそれぞれです。すると、昔からの友だちとやっと都合を合わせて会っても、なんとなく前みたいにはしっくりこない、ということも。ママ友、パパ友という新たな人間関係に悩む人もいます。友だちって一体なんなの……と、孤独を感じることもあるでしょう。
でもそんな時は、幼い頃から知らぬ間に抱いていた“友だち幻想”を手放すチャンスです。
私は小学校に上がる時に「1年生になったら友だち100人できるかな♪」というとんでもない呪縛をかけられてしまいました。友だち100人と富士山の上でおにぎりを食べる……Facebookもインスタもなかった時代に、すでにものすごい映え志向です。歌を作った人たちに悪気はなかったのだろうけど、6歳やそこらでそんなイメージを植え付けられてしまうのはなかなか酷ですよね。
長男が小学校に上がる時に届いた月刊教材のマンガにも、やたら「友だちがたくさんできて楽しい」という描写が出てきて気になりました。それは大人が望む“健全な”子ども像。実際は、友だちは少なくても問題ありません。二人で近所の公園でうまい棒を食べるだけでも十分楽しい。一人のほうが心地いい時もあるでしょう。なのに私たちが目にする物語には、繰り返し繰り返し「本当の友だち」や「大親友」、「心許せる仲間たち」との「ずっと変わらない友情」が出てきます。
小島慶子「明日の空模様」

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