鼻づまりに要注意!子どもが口呼吸になる大きな原因
「お口ポカン」という言葉をご存知でしょうか。口がポカンを開いている状態のことで、四六時中無意識に口が開いてしまっている子どもが近年増えているそうです。
そして、『子どもの脳をつくる最高の睡眠〜勉強・運動のできる子は、鼻呼吸をしている〜』の著者で、太田睡眠科学センター所長の千葉伸太郎先生は、
「お口ポカンはトラブルの元凶」
だと警鐘を鳴らしています。
特に最近は、長時間マスクをしていることで、その息苦しさから鼻と口の両方で呼吸をしている人が多いと言います。しかし、外出中はその口元はマスクで覆われているため、誰からも気づかれることなく、口元はますます無防備になりがち。
放っておいて自然と口が閉じるようになり、鼻呼吸になる、ということは100%ないのだそうです。
「お口ポカンは、保護者が意識して変えてあげなくてはいけないことなんです」
という千葉先生に、お口ポカンが問題である理由を伺って、その改善法を教えてもらいました。
お口ポカンは百害あって一利なし
人間は鼻呼吸をする生き物ですが、運動をした時など大量の酸素を取り込む必要があるときは口を開けて、鼻と口の両方で呼吸をします。しかし、口呼吸になると気道に直接空気が入るため、細菌やウイルスに感染するリスクが高まります。
「また、私は鼻呼吸には脳の冷却効果という非常に重要な役割があると信じています。
体温調節が良い睡眠を維持するために重要ですが、鼻で呼吸することで大切な脳の温度を下げています」
まだ成長過程の子どもの場合は、ポカンと口を開けた状態が習慣になっていると、口まわりの筋肉が緩んで弱くなります。それによって、前歯が前方に突き出たりするなど、顎の発育にも影響を与える恐れがあります。
「口をポカンと開けていることは、百害あって一利なしとご存じですか。
無意識のうちに子どもの口が開いているときは、鼻ではなく、口で呼吸をしている可能性が高いです。口呼吸が癖になっている子どもの口元を観察すると、いろいろな特徴が見られます。また、その癖を直さなければ、以下のような困ったことがどんどん増えます」
1.いつも口が半開きになっていることで、口のなかの唾液の分泌が減る。そのため虫歯になりやすい。
2.口のなかや唇が乾燥する。唇がめくれたようになる。前歯に汚れがつきやすくなる。また、においのもととなる細菌が増えて、口臭が強くなる。
3.鼻呼吸の場合は、鼻毛や粘膜が外から入ってくるほこりやウイルスを防ぐフィルターの役割を果たしているが、口呼吸は直接入ってくるので、風邪やインフルエンザにかかりやすくなる。
4.下顎が下がり、顎が正しく成長しない。そのため、歯並びが悪くなる。噛み合わせも悪くなり、出っ歯になることもある。
5.背中が丸まり、姿勢が悪い。
6.口のまわりがたるみ、締まりがなくボーッとして見える。口のまわりの筋力が鍛えられない。
7.口やのどの筋力が弱く、噛んだり、飲み込んだりする協調運動が悪く、食べるのが不得意。

「鼻呼吸で眠るのと口呼吸で眠る場合とは睡眠の質が全然違って、睡眠不足になるわけです」
口呼吸習慣により、軌道の周りの筋肉の働きの成長が遅くなり、さらに口腔内や顎の発育も悪くなる。
↓
顎の発育が悪いと、正しい呼吸ができなくなり、深くぐっすりと眠れず、睡眠のリズムも崩れる。
↓
成長ホルモンの分泌が減り、脳や身体の成長を妨げる。
「睡眠には脳をつくり、発達や成長を促進するという働きがありますから、成長期にある子どもがお口ポカンによって睡眠を妨害されてはならないのです。普段口呼吸をしていて、眠る時だけ鼻呼吸ということはほとんどあり得ないでしょう」
子育てトピックス

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