「生理痛は決して“我慢”の対象ではない」生理のつらさを“しょうがないもの”と我慢している女性へ、産婦人科医が伝えたいこと

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1ヵ月の中で「快調」な日って、だいたいどのくらいありますか? 季節や人によってそれぞれですが、でも、女性は生理やPMSなどで悩んだり、「なんとなく不調」と感じる人は多いのではないでしょうか。特に、20代から50代にかけては、女性ホルモンの分泌量が大きく変動する時期。女性ホルモンと上手に付き合っていくことは、より生きやすくなる手段の一つでもあります。女性にとって大切な情報を発信し続け、最新書籍『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(講談社)を上梓された産婦人科医・高尾美穂先生に全4回にわたってインタビュー。女性ホルモンとの向き合い方、そして女性がもっとラクに生きやすくなるためのヒントを伺いました。

生理だというだけで、なぜか「しょうがない」と思考停止してしまうところがある

――本書にあった、「PMSは、ホルモンバランスが崩れているせいで起きるもの、とネガティブにとらえがちな人が多いけど、むしろ卵巣機能が正常に働いているという証」と書かれていたところに、ハッとしました。

生理というのは、エストロゲン(女性ホルモン)が分泌されて排卵したものの、妊娠には至らなかった、というときに訪れるもの。そしてこのエストロゲンは、生理を起こすためだけに働いているわけではなく、たとえば骨やお肌、血管などを健康に維持するため……長生きするために必要な働きを身体の内側で整えるという、重要な役割を担ってくれているんです。つまり生理がくるということは、エストロゲンが体内で分泌され、あなたの体が守られていることを示すサインでもあります。……ということを知ると、生理はただわずらわしいだけのものではない、子をもつ予定がないからといって関係ないものではない、自分たちにとって必要不可欠な機能だと思えませんか?

 

――そうですね。生理が遅れたり止まったりするのも、かなり大変なことなんだな、ということもわかります。

そう。まあ確かに、生理前の不調はわずらわしいですからね。でもそれも、ちゃんと生理周期が安定していることの証。自分の体に変化が訪れることは、ホルモンバランスが崩れているからではなく、むしろ整っているからなのだということは、みなさんにお伝えしたいところです。

ただ、あまりに不調がひどい場合は対策をとらねばなりません。生理痛というのは決して我慢の対象ではないということも、みなさんには知っていただきたい。以前、博多大吉さんと生理についてお話する機会があって、そのときにハッとしたのですが、男性は、たとえば起きあがれないほどお腹が痛ければ病院に行く、というんですね。でも私たちって、生理の時にお腹が痛いのは当たり前だからと、どんなにひどくても我慢しちゃいません?

――しちゃいますね……。

20年以上、産婦人科医をしていて、はじめて「確かに」って思いました。私たちは生理だというだけで、なぜか「しょうがない」と思考停止してしまうところがあるのだ、と。でもそうじゃない。つらければ病院を頼ればいいんだと、みなさんがシンプルに考えてくださるようになればいいなと思います。

ただ、生理痛があまりにひどい場合は子宮内膜症のリスクがある、ということをはっきり言えるようになって、まだ10年くらいしか経っていない。生理痛を我慢してきた年代の親に育てられた娘さんたちは、親から「そういうもの」と教えられるから、やっぱり我慢してしまうんです。でもそれは、親が責められなくてはいけないことじゃない。それこそ、しかたのないこと。だから時代が変わってきた今、母と娘がともに学ぶことで、社会全体の知識が更新されていってほしいです。

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