【娘へのマネー教育】著名投資家・藤野英人さん「お小遣いは変動制、お金は円とドルで渡す」

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藤野家のマネー教育3. お小遣いを円以外の通貨で渡す

あと、お金の価値は変動するってことを知ってほしかったので、お小遣いを円とドルの現金で渡していました。日本国内で暮らしていれば最終的には円で生活しているんだけれど、円とドルを渡すことでドルの価値が変動していることが否が応でもわかる。そのうち、円ドルの為替レートが子どもにとっての関心事になり、円安とか円高が自分ごとになるんです。

現金で円とドルを渡すでしょ、そうすると最初のうちはドルを見て「なんだこれ」ってなりますが、子どもってあっという間に状況に慣れるものです。だって、ポケモンとかロールプレイングゲームなんて、もっと複雑なことをしているんですよ。それに比べたら、円ドルのゲームなんて簡単なんですよ。大人が難しいと思っているだけです。

親が銀行なので、いつでもドルから円に交換はできるようにしていました。ただ、手数料を2%取るんですよ。何回も両替されるとこちらも面倒くさいので(笑)。取引にはコストがかかることを知らなければいけないですしね。

円とドルになれたら、さらにユーロと元も増やして4通貨で渡すようにしていました。そうすると、自分のお小遣いが今がどんな状態になっているかを考えることで、高校生になる頃には円高とかドル高とか、ユーロ安とかの意味が皮膚感覚でわかるようになる。そうすると、通貨は変動するから、どのように保有するかで資産が変わるってことを考えるようになるわけです。それが結果的にお金の教育になったということですね。

 

投資家 藤野英人(ふじの ひでと)さん

レオス・キャピタルワークス株式会社 代表取締役会長兼社長・最高投資責任者
1966年富山県生まれ。1990年早稲田大学法学部卒業。国内・外資大手投資運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年レオス・キャピタルワークス創業。主に日本の成長企業に投資する株式投資信託を運用。JPXアカデミーフェロー、東京理科大学上席特任教授、早稲田大学政治経済学部非常勤講師。一般社団法人投資信託協会理事。近著に『お金を話そう。』(弘文堂)、『投資家みたいに生きろ』(ダイヤモンド社)、その他『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)、『ゲコノミクス 巨大市場を開拓せよ!』(日本経済新聞出版)など著書多数。

『14歳の自分に伝えたい「お金の話」』

『14歳の自分に伝えたい「お金の話」』
藤野英人・著/1,500円
2021年5月13日発行 マガジンハウス

「僕らのお金の使い方」が”社会の未来”を決めていくーー
稀代の投資家が「14歳の自分」に思わず伝えたくなった、お金に使われない、お金で苦労しないための「考え方」とは?
14歳の子どもはもちろん、お金に対する漠然な不安を抱いている大人にも読んでほしい一冊。
大人でも子どもでも一生役立つ「お金の話」がつまっています。

 
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