
人間関係の悩みはどこに行っても誰にでもある、当たり前のこと。
『OLセラピー』とは、よりよいOL生活を楽しんでもらうために、行動心理学に基づいて職場のお悩みを解決していくコーナーです。
さてさて、今回ご紹介するのは「周りの目を気にしてしまう」ことへのお悩みです。
今回のお悩み
新しい部署に入り、毎日にように仕事のやり方などについて指摘を受けます。「ダメな奴」と思われていないか常に不安で、周りの人の目にいつもびくびくしてしまいます。
「すみません」と言ってばかりの自分にも嫌気がさします……。
どうすれば自信をもって仕事ができるようになりますか?
(29歳・メーカー・Aさん)
うAさん。
人は誰でも周りからどう見られているのか気になるものです。
でも、周りばかりを気にしていると、緊張した状態が続き、不安やストレスが高まるだけ。
負のループに陥り、どんどん自信がなくなってしまいます。
ここは、周りの評価への不安を取り除き、自分に自信をつけることが必要ですね。
・「すみません」からの卒業
・他人の評価に振り回されない!
・自分自身にフォーカスを置く
・「すみません」からの卒業
Aさんが使っている「すみません」という言葉は、自信がないことの現れです。
ご自身でも嫌気がさしているようですが、やはり多用すると自分で自分の評価を下げてしまい、自信のなさが相手に伝わってしまいます。
まずは「すみません」の代わりに「ご指摘ありがとうございます」や「わからないので教えていただけますか」としっかり言い切ってしまいましょう。
そうすることで、相手からの見え方も“聡明な人”というイメージに変わっていきます。
さらに早めに回答するように心掛けると、よりマイナス評価をされないようになるでしょう。
口癖だけで人の印象は大きく変わります。
・他人の評価に振り回されない!
どうして周りの目が気になってしまうのでしょうか?
それは“評価基準を周囲に求めている”からなのです。
周囲の評価を気にするあまり、「評価を下げないように、仕事を頑張ろう!」という間違った方向へ意識が向かい、
できない仕事を受けてしまうなどして偽りの自分が作り上げられてしまうのです。
そもそも価値観や経験の違う私達ですから、全ての人に良く評価されるというのは不可能に近いことなのです。
ここで大切なのは、誰のためでもない“自分のため”に生きているんだ!ということを常に心にとどめておくこと。
他人からの評価のためではなく、自己実現のために努力して評価をされることが大事なのです。
結果的に自分らしく生きていけるし、自信もついてくるものです。
・自分自身にフォーカスを置く
ここは、客観的に自分自身を見る「メタ認知」を利用して、自分を鼓舞するもうひとりの自分を作ってみてはいかがでしょう。
「自分はダメな奴」という評価はAさんの中で勝手に作られた、いわば暗示(思い込み)のようなもの。
それを逆手にとって、自分自身を評価する言葉で自信がもてるように暗示にかけるのです。
「私は今日仕事をやり遂げた! 素晴らしい!」
「大変な一日だったけど頑張った。えらい!」
というように、自分自身を評価して優しい言葉を掛けることを積極的に行ってみてください。
自分の感情を認めてあげることも同様です。気にしないようにしなきゃ!と思えば思う程、周囲の目を気にしている自分が浮き彫りになってしまいます。
まずは自信がない自分、周りの目を気にしてしまう自分を受け入れましょう。
そうすることで不思議とびくびくした気持ちがおさまり、落ち着いた気持ちを取り戻せます。
それができたら次は「メタ認知」を利用して、どうすれば自分の能力を高められるかにフォーカスを置いてみましょう。
自分は何を知っていて何を知らないか、何ができてできないか、といったことを冷静に分析してみてください。
自分で弱点を理解しておくだけでも“できる人間”に近づきます。
さらに、そこを克服することで、本当の自信を手に入れられるでしょう。
ということで、
今回の合言葉は「“すみません”から今すぐ卒業!」です。
ではでは、皆さまのよき日々を願って……♥
また来週!
同僚のこんな言動に悩まされている、 こんな状況のときはどうしたらいい? など、ささいなことでも構いませんので教えてください!
▼受付中~!
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著者:長谷川ミナ
アラサーの行動心理士。日課は瞑想すること。祖母譲りの強い直感で分かるオーラに加え、行動から見える他人の心理を読み取り、皆さまの日常の悩みやモヤモヤを紐解いていきます。
http://profile.ameba.jp/hasegawa37/
写真:plainpicture/アフロ