仕事・働き方
行動心理士 長谷川ミナの「OLセラピー」
29.Apr.2018

上司の指示がコロコロ変わる!理不尽な言動に振り回されないための心理学的対処法

アラサー行動心理士 長谷川ミナの『OLセラピー』第20回目の配信です。

人間関係の悩みはどこに行っても誰にでもある、当たり前のこと。

『OLセラピー』では、よりよいOL生活を楽しんでもらうために、「疲れない心」を育てていく連載です。
pattern_1
Ⓒyukaco tomioka


さてさて、今回ご紹介するのは「言うことがコロコロ変わる上司」に対するお悩みです。

今回のお悩み

上司の指示がコロコロと変わります。
2日後までの資料提出を指示され、残業をしながら作成したのにも関わらず、次の日に「先に違う資料をやってほしい」と言われたり、「そもそも、そんな指示はしていない」と言い出すことも多々あるため大変困ります。一度、感情が先立ってしまい「違います!」と反論してしまい、関係が悪くなってしまったことも……。
このような上司には、どのように対応したらよいのでしょうか?
(29歳・広告・Tさん)

Tさんの上司(以下Jさん)のように、指示する側は言うだけで済みますが、言われた側は一からやり直す作業が発生したり、やっていた作業の意味が突如なくなってしまったりするため、上司の言葉は一つひとつがとても大きな意味を持ちますよね。

しかし、Jさんのような行き当たりばったりの指示では、Tさんは振り回されますし、無駄な作業時間も発生し、精神的なストレスも増すばかり

そんな理不尽な上司の指示に振り回されないために、しっかり自分の身を守るようにしていきましょう。

では、「上司の理不尽な言動に振り回されない」ための3つの方法をご紹介します。

・指示が変わる根本原因を知ろう

・客観的な視点で仕事を見直す

・伝わりやすい“言い方”を習得しよう


指示が変わる根本原因を知ろう

Jさんのように行き当たりばったりの言動が発生してしまう要因は、大きく分けて2つの問題があります。

①上司の性格的な問題
・優柔不断である
仕事に対して「こうするべきだ」という信念や目標がなく、本当に自分の決断が正しいのか確信できず、後々になって「やっぱりこの方向の方が魅力的かも」などと振り回してしまうケースです。

・忘れっぽい
自分や他人の発言を忘れてしまうため、話した内容でも「それは聞いてない」、報告したのに「なぜ相談せずに進めるのか?」といった問題が発生しがちです。

・衝動的
アイディアが出てきたら、やらないと気が済まないため、昨日言ったことと今日言うことが違うのは当たり前、という考えで、計画性に乏しい面もあります。

・コントロール欲が強い
日頃のストレス解消であったり、自分の指示に従わせるといった快感が目的な場合が多く、指示内容はほとんど中身がなかったり、無意味な作業をさせることがあります。

②上司の仕事管理の問題
・仕事の計画を立てることができない
長期的にどのようにビジネスを展開させていくのか想像が出来ていないため、目の前のことだけを成り行きで判断してしまっている場合です。

・部下の仕事を把握していない
部下がどの程度の仕事を担当しているのか把握していないため、業務量が過多になってしまったり、連携不足などが発生してしまいがちです。

Jさんはいかがでしょうか?
指示した作業を急に変更したりするのは、指示を忘れているか、部下の仕事を把握していないなどが当てはまるかと思います。悪気なく当たり前のように指示が変わる状況が多ければ、Jさんの性格の問題が大きいと考えられます。

しかし、他人の性格は容易に変えられるものではありませんので、上司の性格的な問題を理解した上で、Tさん自身が理不尽な扱いを受けないように対処していくことが早い解決策につながるでしょう。


次のページ>>実際の対処法を紹介していきます!

客観的な視点で仕事を見直す

Jさんが忘れているだけにも関わらず、「指示していない」と主張し、あたかもTさんが間違えているかのような状況にされないためにも、指示を受けたときに、必ずメモやメールで残しておくようにしましょう。

メモはJさんの目の前でとり、日時・いつまでに作業することなのか、などをきちんと明記しておくことです。
その時は、Jさんにも内容に間違いがないか再確認し、議事録としてメールで送っておくのもよいでしょう。

後で指示が変わった場合や指示を忘れていた場合は「以前の指示はこうでした」とメモを取り出して冷静に現状を説明することができるので、Jさんもうかつなことは言えないと感じるようになるはずです。

また、変更になった時は、理由と今後の方向性も確認しておきましょう。
指示が適当だったり、思いつきだけのものであれば、Jさん自身もきちんと答えられずにやる意味ないかも、と指示することをためらうかもしれません。

きちんと目的や目指すべきゴールを説明された上でなら、完成物もJさんとの齟齬がないものに仕上がり、精度も上がるでしょう。

Tさんも仕事の負担が増してしまうだけでは自分の仕事にも影響を及ぼしてしまいます。
前回もこちら(https://withonline.jp/lifestyle/life-secret/PEK81)で紹介しましたが、業務管理も立派な仕事の一つです。

変更の指示があった場合は、言われたことを言われたままにやるのではなく、「自分の手元にある仕事量」「スケジュール」を元に、出来ることと出来ないことを明確にして返答するようにしましょう。

さらに、Jさんは自分の指示が、具体的にどの程度の仕事量を生んでいるのかわかっていないことも考えられます。

いつ発せられた指示で、現在どの仕事に携わっているか、「進捗管理表」を作っておくのも対策の一つです。

今できる業務量と完成できるスケジュールなどをJさんと共有することで、TさんがJさんの指示にきちんと取り組んでいることを開示できますし、安易に無駄な指示が出来ない状況であることに気付きやすくなるでしょう。

伝わりやすい“言い方”を習得しよう

万が一、Jさんの態度に変化がなく、理不尽な指示が続くような場合は、とにかく感情的に訴えない事が大切です。感情的になってしまうと、Jさんも自分が攻撃されないように身構えてしまいます。その後にどんなに説得力のあることを言っても、Jさんの心には「自分の言うことが否定された」とマイナスイメージだけになってしまいます。
Tさんのその後の仕事にも影響が出てしまいかねませんので、ここは上手に自分の意見を言える手段を覚えておきましょう。

コミュニケーションを円滑に進めて相手を説得する方法に、「イエスバット法」と「イエスアンド法」があります。

Jさんの意見・主張に対し、真っ先に否定・反論するのでなく、一旦納得・賛成・共感した上で、自分の考えを述べるという手法です。

上司が明らかに前とは違う指示を出してきたとしても、「いえ、それは違います」とすぐには否定しないで、まずは「そうですね」と相手の反対意見を柔らかく受け止めた後に、「でも、この作業はですね……」と、自分の意見を述べます。こうすることで、Jさんに自分の言葉を受け入れやすくする効果があります。

これを「イエスバット法」と言います。

さらに効果的なのが、「イエスアンド法」。

「はい」で受け取った後、「でも」や「しかし」などのマイナスな接続詞を使わず、「ところで……」という話を一旦変える接続詞で返します。

例えば、仕事の案が急に変わった場合、
「分かりました。ところで、B案は〇〇なため、たしか進めることができなかったかと思いますが…」と返答するようにしてみましょう。

「だけどそれは~」「分かりました。でも~」と反論するより、柔らかい表現になりますよね。

上記のような伝え方だと、上司にTさんの仕事に対する誠意も伝わりますし、一旦感情を落ち着けて話すことができるので、Tさんにとってもメリットがあります。

このように会話をコントロールすることで、Jさんにきちんと自分の意見を述べることができるので、ぜひ活用してみてください。

Jさんとの関わり方を少し変えてみるだけで、自分のストレス軽減に繋がりますし、Jさんも自身の発言を見直すきっかけになるはずです。

上手にTさんがコントロールして、Jさんに振り回されない体制を作っていきましょう!


ということで、
今回の合言葉は「上司との関わり方を変える!」です。

ではでは、皆さまのよき日々を願って……♥

また来週!

23 件

キーワード

急上昇キーワード

新着記事

あなたへのおすすめ