「いつもの自分」から少し抜け出してもっと幸せになった先輩の話
今回は、9月にTBSを退社して、新たなキャリアをスタートさせた林みなほさんにお話を伺いました。

林 みなほさん

不安はありました。でも、とにかく行動すれば自分が選んだ道を正解にすることができるはず
「小学校から大学まで女子校だったので、昔から周りの女子にヘアメイクをしてあげる機会が多かったんです。アナウンサーになってからも、エステティシャンとして後輩の宇垣(美里)や笹川(友里)に施術をしたり。そうやって、人を輝かせたり、喜んでもらうことが好きだったんです」
これまで培ってきた"言葉で伝える力"に、さまざまな専門知識を掛け合わせれば、自分にしかできない特別な価値を人々に提供できるかもしれない。そんなビジョンを語る彼女の目は、熱意と希望に満ち溢れている。
「Netflixで配信されているリアリティショーの『クィア・アイ』を見て、これだ!!って思いました。劇中に登場する"ファブ5"みたいに、私も、外見も内面も含めて女の子を魅力的に改造してあげられる人になりたいんです! もちろん、会社員を辞めたことで、将来に対する不安に苛(さいな)まれる瞬間もあります。それでも、外の世界に出なかったら、なんとなく現状維持に甘んじてしまって、こうして新しい夢を描く機会がなかったかもしれません」
もともと林さんは、退社に向けて長期的なスパンで準備を進めていたわけではない。7月に社内で人事異動の内示を受けるまでは、真剣に独立を考えたことはなかったのだとか。
「安定志向だったから局アナを目指した部分もあったし、会社に不満があったわけじゃないんです。異動に関しても、私に幅広い業務を経験させたいという人事部の方針は理解できました。でも、アナウンサーの仕事から離れることが、自分にとって幸せなのか……どうしても違和感が拭(ぬぐ)えなくて。それなら、外に出れば、アナウンサーでいられるし、美容関係の趣味も仕事にできるかもしれない、と」
独立したばかりの今は、自分の決断が「100%正しかった」と言い切れるほど自信があるわけじゃない。虚勢を張らず、自分の歩幅で、新たな人生を楽しむことに徹している。
「結局のところ、大切なのは『何を選んだ』かよりも、『選んだ先でどう生きる』かだと思うんです。まだ自分に何ができるか分からない部分もありますが、とにかく行動することで、自分が選んだ道を正解にしていくしかありません。最近も、気になるヘアメイクさんにインスタ経由でDMを送って弟子入りを志願しました(笑)。昔から、行動力には自信があるんです」